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ウチなりの解釈『兵法三十六計』 第五計 “趁火打劫”(ちんかだきょう)

2014/06/09 21:13 に Sae Goto が投稿

見たようで見慣れない漢字がまざった言葉ですね。趁(ちん)は、日本語では余り使わない漢字ですが、漢和辞典で調べてみると、「髪がびっしり詰まっている様子→前の人にぴったりくっついて追う」という意味のようです。中国語では介詞として使われ「~のうちに」(:熱いうちに食べる…等)という意味で使われます。最後の文字、劫(きょう)は日本語なら「億劫」で使われますが、この場合は「永遠、非常に長い時間」の意味、今回の意味は、襲撃する、攻める、という意味です。

 

火が上がったそのうちに徹底的に攻める、というのが今回の戦法。相手が弱みを見せたその隙を狙うこと、そして攻めるなら徹底的にやっつけることが今回のポイントのようです。中国古代や日本の戦国時代の「徹底的にやっつける」は、敵の大将のみならず、子孫やその一族皆殺し…という残虐な攻撃のことですが、基本的な考え方や物事の進め方は現代にも通じるところがあります。

 

例えば、子供の神経や筋肉の発育に応じたトレーニングのあり方が変化する、「ゴールデン・エイジ」。数年前、私も子供をかけっこ教室に入れたことがありますが、「8-10歳が、かけっこのゴールデン・エイジ」とコーチに教えていただきました。中学年の小学生がひたすら走り回るのは、時にうるさく感じつつも、ちょっと理にかなっているようですね。

 

そして、企業にとっても、「今正にこのタイミングで効果的な作戦、プロジェクト」というのがあるはずです。残念ながら特に日本企業の多くは、何か問題が起こった時にその解決方法として「今やるべきこと」を摸索するようです。平常・平凡を好む日本人は、何も起こらないときに何か悪いことが起こること、或いは積極的に攻めていくことを計画したがらないものなのでしょう。それでいて個性や差別化が求められる時代。子供達や若者は一体何を目指せばいいの?と迷ってしまうかもしれません。

 

「物には時節」ということわざがありますが、何をするにも、それが最も適当な時期やタイミングがある、ということです。普段の練習や生活習慣、勉強といった中長期的な継続活動の一方で、「ここでホンキを出す!」という短期集中的なアウトプットの仕方、そしてチャンスの見極めこそ、普段の、平常の中で鍛え上げていくことのような気がします。


趁火打劫 [chen4 huo3 da3 jie2]

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