策を以て

Post date: Jan 16, 2017 8:25:16 AM

子育てと経営は本当に似ていることが多く、私自身もいつも双方で色んなことに気づかされています。お正月なので、今日は百人一首のお話し。

個人のブログでも書きましたが、息子たちの小学校での学校公開で、百人一首大会がありました。単にたくさん覚えてたくさん枚数を取る技以外に、勝負をつけなければならない焦りや、覚えた句を頭の近いところに落ち着いて置いておく、というような自分自身との闘いの技も競われているように見えました。

自分自身との闘いというのは、焦りや緊張をどうやって鎮めるか、どうやって自信をもってベストを出せる状態に持って行くか、なのですが「これだけ練習したのだから、自分は大丈夫」という暗示や「この句は誰でも知っている句だから取らせておいて、自分はマイナーな句を覚えて確実に取る」という作戦も、有効です。「こうすればこうなのだから、こうすれば勝てる」という理論が自信や行動への確信に繫がるのであれば、やはり経営も同じことが言えると思います。

今年で中小企業診断士歴10年目の私ですが、企業さんの経営状態がよろしくないという原因は、何か外的環境要因(例えば、リーマンショックとか、震災とか)である場合を除けば、多くは管理ができていない、やっていない、そもそも問題や課題に気づいていないことにあるようです。「知らぬが仏」という言葉もありますが、「知らないでやっているほど、意識なしでやっているほど怖いものはない」と、何度か思いました。時には思惑が外れてしまったり、失敗してしまったりすることもあったとしても、大きな目標があって、それを達成するための具体案や計画があって、「こうなのだから、うまくいくはずだ」という裏付けがあっての実行であれば、失敗してもどこで狂ったのか、たどり返せばすぐに分かりますし、改善ポイントがすぐに明確になるので回復も早いのです。しかし、無策のまま、昨日やっていたことを今日もやる、というような業務の流し方では、時々刻々と変わる世の中で、ただ取り残されてしまい、またそれに気づかずにいてしまう、という事態になってしまうのです。

中国語で勝ちは「贏(イン)」、負けは「輸(シュ)」、理があれば勝ち、なければ負ける「有理贏、無理輸(ヨウ・リー・イン、ウー・リー・シュ)」と言われますが、昔から賢人が言われていること、変わらぬセオリーは人類の歴史が何代変わっても繰り返されているようです。熱い思いと、クールな策を以て、この一年を過ごしたいですね!

有理赢,无理输 [you3 li3 ying2 wu2 li3 shu1]