負けないで

Post date: Nov 27, 2017 1:26:55 PM

「臥薪嘗胆(ウォ・シン・チャン・ダン):がしんしょうたん」という言葉は、日本語でもよくつかわれる言葉ですね。薪(まき)の上で痛い思いをして寝たこと、苦い肝を嘗めたこと、いずれも屈辱の気持ちを表しています。そんな気持ちを忘れないで、再起をかける、そんな意味なんでしょうが、もともとは古代中国の戦争の復讐の意味で使われていたみたいですね。俗に「憎しみの感情が一番強い」とも言われますが、何不自由ない環境でいた人間が成功を収めるよりも、大変だったときのどん底から物凄い落差を這い上がる方が、その威力が大きく、またドラマチックに感じたりもするものです。

昔は大変な苦労をされたトップスターだったり、大企業の経営者や各界の有名人がメディア上でよくクローズアップされますが、長く辛い下積み生活を耐え抜いてこられた証なのでしょう、(その下積み時代のことを知ってしまったからかもしれませんが)人間力、というか、もっと軽い言葉でいうと、オーラのようなものを感じてしまいます。それは、単に大変な時を負けずに、投げ出さずに堪えてこられたことの凄さだけでなく、ほんとうに凄いと思える方々は、相当に酷い状況に居たにもかかわらず、そのことを言い広めることなく、またその底力の原動力となった「なにくそ」の感情を通り越して穏やかな態度でおられることに、静かな強さを秘めているからかもしれません。

よくピンチはチャンスとも言います。ピンチを、自力で乗り越えてこられた方は、その喜びと自信にあふれ、自然と輝いて見えるものです。乗り越えた人にしか与えられない輝きを得るチャンスなんだと思います。

職業柄、ほんとうに大変な状況の企業さんにもお会いします。でも、これはチャンスなんだ、なんとかここでひと踏ん張りして、正しい方向に向かって歩き出せば、必ず道は開けるんだ!!そう思えるようになってほしい、だから今は我慢しなければならないことも、怒りたくなってしまうこともあるでしょうけれど、その気持ちをパワーに変えて、そして季節も変わり目なので健康に気を付けて頑張っていただきたいと、切に願っています。そして、そんな経営者さんたちに負けないよう、自分も常に上昇志向で新しいこと、より良いことを追い求めて行こうと思います。

卧薪尝胆 [wo4 xin1 chang2 dan3]