今は昔!?

Post date: Apr 3, 2017 3:44:31 AM

新年度が始まりました。当社は8月決算ですし、新入社員もいません。強いて言えば家庭内の方が新しい学年を迎える雰囲気が高まっています。毎年毎年、この桜の時期に新年度が始まる日本では、なんとなく旧年度の別れを惜しみ、新年度への希望が膨らむような、独特の雰囲気があります。

こうやって毎年繰り返される新年度の行事ですが、実施することは変わらなくても、毎年その内容・雰囲気、その社会背景は大きく変わっていますし、私は個人的に、新しさや違いに少しでも嫌悪感を覚えたら、黄色信号!!違うことを素直に受け入れなければ!と思える年齢になったような気がします。今日はその「違いを受け入れる」ことを、(かなり個人的な基準ですが)ざくっと横軸と縦軸に分けてみることにしましょう。

横軸は、国や文化の違いとします。国際交流・異文化交流において、違うことは優劣ではない、ということ、それぞれの価値観や生活がある、ということを受け入れること。同時代を生きながら地理的・文化圏的位置が異なることで生じる違いのこと。縦軸は、今と昔の違い。時間のベクトルとしますね。(別に縦横どちらでも良いのですが…)

最近新聞などを読んでいると「横軸の違い受容」の必要性は注目されていても(国際化、多様な働き方など)、縦軸に関しては、横軸より声が控えめな気がします。また、企業さんのコンサルティングでも、外国人従業員の受け入れは真剣に考えても、世代間交流に積極的なところは多いとは言えません。それが事業承継の問題にも発展しているのでしょうか。一概にはいえませんが、特に年齢が上の層の方が若く新しいことに寛容になれず、コミュニケーションを遮断してしまっていることが原因ではないかと思えるのです。(そして、私も「上の方」に所属しそう…と危機感を募らせています)

年齢を重ねる、ということは、経験を積み、後進を育てることでもありますが、「育てる」とは一方的に自分の時代に受けていたのと同じ教育を押し付けることではなく、剛柔使い分けて、「今の時代の最高」を引き出すことではないか、そういう術を会得していくことではないか、と思っています。何かといえば少子高齢化や景気低迷と、悲しい枕詞が並ぶ今日この頃ですが、そんな時代にもダイヤモンドの原石は隠されていると思います。「今非昔比(ジン・フェイ・シー・ビー)」今は昔より、大きな変化を遂げている。もっと素晴らしい!というような成語です。昔に積んだ経験値から今を見る目、その将来に続く眼力をトレーニングしていきたい、と考える桜の季節です。

今非昔比 [jin1 fei1 xi1 bi3]