雀のように

Post date: May 30, 2016 8:34:03 AM

「スズメは小さくても、その五臓六腑はすべてそろっている。」(麻雀虽小五脏俱全:マー・チュエ・スイ・シャオ・ウー・ザン・ジュイー・チュエン)という中国のことわざがあります。小さな機械でも必要な機能を全て完備しています!と、売り文句のようでもあります。が、中小企業診断士としても、大事なのでは…と思います。

「経営コンサルタント」は、それぞれが専門性を持つことで差別化しながら競争力を発揮するわけですが、専門性と同じぐらい汎用性というか、幅広さが求められるなぁと近頃強く考えるようになりました。そもそもなんでコンサルタントになるかというと、第一は中小企業の活性化や支援に強い関心があるからなんでしょうが、その次は、自分がやってきたことを、他人のために生かせないか、という動機があると思うのです。また、だれでも起業するときは初期投資は小さいほうが良い!と考えますし(良いか悪いか、ではなくて、安く上がるならそれに越したことはない、という意味で)、設備投資の必要なメーカー、店舗の必要な商業に比べ、コンサルは初期投資無でいける!!!と思ってしまいがち。いや、たしかに初期投資で考えると、“製造業>卸・小売>コンサルなどのサービス業”の順でしょうけど、「比較したら少ない」だけで、「ゼロ」ではありません。むしろ、初期段階で適当な投資をしているかどうかで、今後のコンサル業としての事業を左右するのではないか、とさえ思っています。

会社の規模が大きくても小さくても、自分の得意分野であってもなくても、私たちのクライアントである企業の社長は、決裁をどんどん行っていかねばなりません。現場や各部門から上がってくる問題や課題について判断し、導いていくのが役割だからです。だからこそ、孤独であり相談相手が必要になってくるのですが、その時、社長が悩むあらゆる心配に、できることなら一歩進んで応えていかねばなりません。相手のニーズに応えようとすればするほど、色んな知識や知見が必要となります。(すべて経験までしている時間はありませんが…)

私たちが投資すべきは、ここだと思います。幅の広さ。得意な分野で差別化できつつも、基本的に何をきかれても、最悪自分がわからなくても対応できる情報ルートを投資として開拓しておくこと。それが外部ネットワークでなく自分自身に新鮮な情報をどんどん貯め、更新していけるのならより高い利益を実現できますよね。やはり自分が資産なら自分に投資をしないと!中身空っぽの大きな図体ではなくて、小さくとも強く信頼できるコンサルタントにならねば!!!と改めて感じています。

麻雀虽小五脏俱全 [ma2 que4 sui1 xiao3 wu3 zang4 ju4 quan2]