適材適所

Post date: Jun 20, 2016 12:47:32 AM

帰国し起業してもうすぐ3年。目の前に与えられる環境をと課題を受け入れ、頂いた講師やコンサル等のチャンスはできる限り受け、また帰国時に一緒にビジネスを!と言ってもらった中国現地パートナーとの関係も切らさずに、貿易等のビジネスも細々とやってきました。なんとなく、一回りしたところで感じます。基本はどれも同じ、だと。

例えば、中小企業診断士としての得意分野が何であっても、プロのコンサル業として成り立たせるためには、お客様に価値を認めてもらう以外に何もないということも、再確認できました。私がお会いしてきた中小企業さんのニーズは、「やらねばだめだ、とは分かっていても、どうやってやってよいのか分からない。逐次できることなら教えてほしいし、自信もないから、一緒にやってほしい。」という点にほぼ、集約されています。そんな要望に対し、大変専門性の高いアドバイスができる人か、専門性はそれほどでなくても、一緒になって調べたり、考えたりできる人か、どちらが長く付き合いたいと思われるかというと…そうですね。そういうことです。

もちろん、例えば海外展開後、その国の特殊な制度のために問題解決が難しい場合は、本当に高度な専門家の知識やアドバイスが必要です。でも、たいていのお悩みはそこではありません。もっと身近な存在でありながら、時には引っ張り、時には後ろから背中を押せるような知識と人間性を磨いていかないといけないのでは?と思います。

また会社を経営したことがないのに経営コンサルをする、というのは、運転したことないのに教習所の先生になるのと同じように思えてしまいます。或いは自分が経営しないなら、誰にも負けない第三者としての磨きをかけることが必要でしょうね。私自身は自分で人を雇ったとき、会社の望む仕事、その人の適正に合う仕事を創り、マッチさせることが如何に難しいか、そこに人がいれば仕事がはかどるわけではない、ということ、マネージメントの難しさを実感しています。それも多くの中小企業経営に共通する点で、一人なら何とかなるのに、数人になった瞬間にうまくいかない。無駄が出る。これこそマネージメントがうまくいっていない、中小企業診断士の出番だと考えています。

中国語で「大材小用(ダー・ツァイ・シャオ・ヨン)」大きな人材を小さく使う、つまり適材適所になっていない、ということですが、中小企業診断士の価値を認めてもらえるような自分のスペック創りに尽力しながら、中小企業さんの人材マネージメントも親身に考えられるよう、今週も頑張りたいと思います。

大材小用 [da4 cai2 xiao3 yong4]