うちなりの解釈『兵法三十六計』 第二十一計“金蝉脱殻”(きんせんだっかく)

Post date: Feb 3, 2014 6:21:54 AM

金の殻を脱いだ蝉が、そこにまだいるもの、と敵に見せかけて、自分はとっとと移動したり、撤退したりする作戦。自軍の勢いが弱まってきていたり、敵軍が巨大であったりするとき、まともに撤退はできない。そんなとき、「みせかけ」の殻を置いておくかのように敵を惑わす、というもの。子供の時に、掛布団を膨らませておき、まだ寝ている、と見せかけて遊んだことを少し思い出しました。

これは、別に逃げたり、撤退したり、という後ろ向きの情勢の時だけに有効、という訳ではないと思います。ただ、実力が色んな意味で伴わないとき、「金の殻」を傘替わりに使う、ということなのでは?と考えます。

例えば、私の会社。株式会社チアーマンサポートは、東京都千代田区に登記した一人の会社です。昨年起業する前、中小企業診断士として独立していくためには、また中国のパートナーとの事業が具体化するまでは、個人事業主ということでもよいのかな、と思いました。でも、いろんな方のアドバイスや経験談を基に、初めから事業のF/S(フィージビリティ・スタディ)を行う「株式会社」という「金の殻」を作ることにしました。

会社を作っても作らなくても、私がやることは変わりません。でも、帰国したばかりの私が、色んな人との出会いを求め、まだ実績のない私とこの会社に経験を積ませていただくためには、「株式会社」という金の殻があることは、大きなメリットです。初めて会う人が、「チアーマンサポート」をネットで検索した時、ちゃんとホームページがあり、実態があることがまずは確認できるからです。

もちろん、いつまでもF/Sだけで、大した実績もホームページに書いていけないようでは、信用はいただけないでしょう。金色でもいつか「殻」ということがバレますから。ただ、自分自身を鼓舞するために、対外的に信用をいただくためにも、まず金の殻を作る、それなりに投資してみる、ということは大事なんだな、と今少し実感しています。

金蝉脱壳 [jin1 chan2 tuo1 qiao4]