人こそが

Post date: Nov 20, 2017 8:29:21 AM

企業さま訪問で、経営者の口からよく聞かれるのが社員の愚痴。もちろん社員さんにヒヤリングすると、経営者への愚痴。双方は思うところが違うので、労使のキモチのミスマッチはきっと、永遠の課題なんでしょうね。でも、大事なのは、あくまで業務上、仕事として会社の目標や理念を共有しているか、その理念に基づいた行動を労使共にできているか、ということだと思います。

私は基本的に、どちらかが他方の愚痴や不満を言われたら、まずは一旦お話しを聞き、その解決法を求められたら、まず自分が相手方に理解してもらえるよう、とにかく行動で相手に働きかけるようにと返事しています。とはいえ、最終的には殆どの場合、決裁権や事実上のパワーは経営者側にあるので、経営者が先に何等かのアクションをとることが必要になるものです。そして、社員の業務レベルや意識の低さを嘆く会社ほど、経営者は案外社員に対して丁寧に接していない、教育もしていないと言えるのでは?と、最近よく思うのです。

「お宅の会社では社員教育はしていますか?」こんな質問をしたならば、大企業でなければ、多くの企業さんではNo!という答えられるでしょう。それは「教育」と聞けば座学や知識の伝達を思い浮かべてしまい、外部講師を招聘し、高い教材を買い、セミナーに行かせて…などと決めつけてしまうから。でも、教育ってそれだけでしょうか?そんな悠長な時間を割けるのは、よほど利益が余って仕方がない企業さんで、大抵は毎日残業してなんとか急場をしのいでいます。私が申し上げるのは、そんなバタバタな中にでも、その会社の方向を意識し、そのためにどういうルールがあり、何を目標にすれば褒められるのか、という「運営」体制があるかないか、ということが聞きたいのです。

人間関係は物凄く面倒だけれど、上手に「教育」し、個々の生活を大事にしながらも会社の目的と目標は共有し、協力する体制さえ作れれば、こんなに強いものはありません。ましてや時代は少子高齢化とAI、どんどん単調でマニュアル化可能な業務は自動化されていきます。そこに気づいて従業員とのかかわり・従業員の品質アップを重視した会社は、生まれ変わったように活発に、明るく、そして業績も伸びます。そこまで到達するには並大抵ではありません。だからこそ「脱胎換骨(トゥオ・タイ・フアン・グー):(骨が入れ替わるほど)生まれ変わる、というのかもしれません。もともとは道教の言葉のようですが、まずは共通の理念と目標を持ち、コミュニケーションを整理するところから始めませんか?会社の空気が変わりますよ!

脱胎换骨 [tuo1 tai1 huan4 gu3]