ごとうさえの

言技(ことわざ)

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事業(ことわざ)

#301~


本当はどんな事業活動をしているか、ご紹介したいんです。

でも…やはりダイレクトには語れません!!

と、いうことで、チアーマンサポートの事業周辺情報&

後藤さえの独り言を、つづらせていただきます。

宜しくお願い申し上げます。


※ことわざ#1~#100はこちら

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334.これからの、いろんな勝負のために


  6月に入り、急に忙しくなり、先週はコラムをお休みしてしまいました。今週もあっという間に夜になってしまったんですが、最近思うことを、ちょこっとだけ、書かせていただきますね。

 6月になると、子ども達の中学校の部活も、夏の大会が始まります。負けたら引退。我が家もそんな子がいます。地区の大会では勝ち進み、次は決勝!というところまで頑張ってきました。さて、今週末の天王山は、どうでしょう。試合に参加する限り、勝率は5割!!勝つ可能性も、負ける可能性もあるわけです。

 前の試合が投手戦で、なかなか点数が入らず、苦しいものだっただけに、それを制した喜び、決勝にでられる喜びで、いまは心の中がいっぱいなのでしょう。でも、こんな時こそ、平常心ですね。「引退決まるまで、勉強って言わないで」と言われたのですが、「何言ってるの。試合に関わらず、受験の日は近づいてくる。試合を言い訳にできないでしょ。だから、少しずつでも、気持ちの切り替えをして、平然と毎日過ごしなさい。」

 そう、「平然」が大切なんですよね。焦ることもあるけどイライラせず、上手くいかないことがあっても、くよくよせず。「勝不驕、敗不餒:シェン・ブー・ジィアオ、バイ・ブー・ネイ」勝って兜の緒を締めよ、とも言いますよね。気持ちをニュートラルに、穏やかにすることで、突発的な出来事への対応もできるわけです。

 中学生の部活で味わった勝ちと負けの感覚、そしてその後の自分の感情のコントロール、これからの社会でもずっと、役に立つよ。私たちも、勝ち負けとちがっても、状況の波に感情が流されないように、冷静に判断していけるように…永遠の課題かもしれませんね。

胜不骄,败不馁

[sheng4 bu4 jiao1,bai4 bu4 nei3]‌ ‌2022/6/20



333.何のために「自分の考え」を言うのか


 企業さんのコンサルティングに入り、現場に近いところで働かれている方のお話を聞くこと、よくあるのですが、「意見」「提案」をお聞きすると、いろんなタイプの方がおられます。大別すると、三タイプぐらいでしょうか。

  1. 会社の方針・経営に対して、冷静・論理的に課題を認識し、改善方法についてもアイディアがある人。

  2. 会社の方針・経営に対して、文句がいっぱいある人。提案は特にないことが多い。

  3. 会社の方針・経営に対して、関心がない・薄い人。

 

 会社の経営者さんであれば、従業員さんは1.のタイプだったらな~と思われる方が多いと思います。自身の「会社への想い」を理解してくれ、その上で会社をよくするために現場からの意見を論理的に挙げてくれる人。確かに、こんな人ばかりで正当な議論とアクションを繰り返すと、本当に良い会社になりそうですね。

 しかし、現実はなかなかそうではありません。従業員さんにそういうタイプがいない、とか、意見をいうと、変に目立って困る雰囲気とか、もともと意見を言えるような文化(あるいは経営者)ではないとか…。

 今日は「目立つ」と「考えを述べる」の関係を考えたいと思います。組織、しかも会社にあっては、営利事業を行っているので「会社の利益につながるか」という目的にかなうかどうか、が大切です。日本社会では自分の意見を人前でいうことが目立ってしまい、発言した人に役割が与えられてしまうこと、往々にしてありますよね。意見を発信し、一度組織メンバーの注意を引いたから、といって、役割が必ずしもこなせるわけではありません。他とは異なることをする、意見を発表する等して一旦目立った後、その意見がメンバーの心を動かし、さらにはアクションまで起こさせる力があるかどうか。

 自分の意見は誰でも持っています。「関心ない」ということを含めて。しかし、それは組織にとってどうなのか、自分の位置から見て、組織をどうすることでよくできるのかを考え、多くの人に受け入れられる説明をできるかどうか、こそが組織を動かす力になるのです。単に声が大きい、目立つ、というだけでは、一時的に注目を浴びるかもしれませんが、人はついていかないですよね。目立ちたがり「出風頭:チュー・フェン・トウ」と言われるだけ、でしょうか。

出风头 [chu1 feng1 tou]‌ ‌2022/6/6



332.「こうしたい!」と思える事


 集団行動と、個性。バランスは難しいですよね。個性は大事である一方、その組織が崩壊するような個性の出し方はよろしくない。では、なぜよろしくないのか。どういう個性の出し方ならよいのか。個性が大事なのに、出したらだめなの??と、大変矛盾をはらんでいるようであり、出る杭は打たれる風潮の強い日本の組織では、「個性」がネガティブに捉えられがちですよね。

 では。組織としては、どうすれば良いのでしょうか?多数の多様な人間の集まるところなので、一定のルールは必要でしょう。そのルールさえ守っていれば、目指すゴールの方向さえ間違えていなければ、アプローチの方法は自由です!個性も大歓迎!…と、こんなルールになっているでしょうか?案外、組織の中にルールそのものが無い場合が多いのです。いや、あったとしても、もう何十年も前に、どこからかひな形をもらってきて保管しているだけの、血の通っていないルールだったりします。

 そんな組織のリーダーは、予め方針やルールを示さないのに、「うちの部下は何も提案してこない」と愚痴り、何か部下が失敗すると「やらかした」と、まるで責任逃れや他人事とも思えることもあります。組織のルールには二つのタイプがあるな、と私は思っております。一つはこれ以上やっちゃダメ!と禁止事項を並べて、組織員のアクションを制限するルール。もうひとつは…理念や戦術、戦略、そして役割分担や運用ルール。何か目標に向かっていくにあたってのポイントを示したものです。もちろん、情報セキュリティの管理では、前者の禁止事項を決めるルールも必要でしょう。でも、会社が事業を継続していくためには、本当は後者のルールこそ、本当に必要なものだと思います。

 もちろん、夢や希望に向かっていくような、まだ誰も到達していない方向を指し示すわけですから、不安やリスクもあります。そこをリスク分析やリスクの上限を設定した上で、「さあ、あなたの思うように、走ってみてください」と部下を信じて前進させるおおらかさが、上司や経営者には求められるのです。その点がクリアできている経営者さんの会社は、秩序ある個性の発揮ができていて、社員のみなさんは自分で考え「会社のためにこうしたい!」という意識が芽生えます。

 「擋箭牌:ダン・ジィエン・パイ」、「擋」は遮る、防ぐ、「箭」は矢の意味で、牌は板、盾の意味もあります。つまり、矢を防ぐ盾、責任追求を逃れようとする口実、といったところでしょうか。社内でみんな好き勝手にしている、その結果経営者の思う方向に進んでいない、ということは、進むべき方向とルールを示していないからではないでしょうか?社員の能力を「擋箭牌」にしていませんか?…はい、わたしも、示すべき立場にいる人間として、ここに書きながら、反省をしております。では、暑くなってまいりました。みなさま、水分補給を忘れずに、今週も頑張りましょう!

挡箭牌 [dang3 jian4 pai2]‌ ‌2022/5/30


331.本末転倒にならないように 

 

  当社では、中小企業様対象に、ちょっとのITで人と経営を元気に!をスローガンに、伴走型トレーニングを行っています。初歩でいうと、表計算の効率的な使い方(の、いろはのい)ぐらいから始めるのですが、いままでそんな使い方、したことない!!と、刺激を受けると、どんどん表計算の深みにはまり、表を作ることそのものに没頭してしまったり、細かく、自分しか分からないような計算をいれてしまったりして、更新するにもとても時間がかかってしまう…などの弊害も出てくることもあります。

 ところが。最近うれしい事例がありました。ある企業さんで、ある管理職の方が、いつもグラフを網羅し、カラフルで非常に分かりやすい資料を作成されるので、社長様が「その資料を作るのに、いつものどのぐらい時間をかけているの?」と聞かれました。すると、その方は、「いえ、普段から数字を入れては状況を見ているので、この資料そのものは会議用とするためには時間をかけていません。むしろ、発表内容をまとめてメモするのに時間をかけているような感じです。」と。

 なんと嬉しい反応でしょう!!ただ集まるだけの会議だと、具体的に話せないから、資料を準備しましょう、というと、資料を作ることに一生懸命時間をかけてしまい、結局会議で次の課題を議論するのが目的なのに、会議資料を作るのに疲れてしまい、資料を提出したらそれで終わり!みたいな気分になっておられる方、結構おられるのです。ですが、この方は、データは常に見ながら業務を管理し、一か月振り返ってみて、まとめをじっくり作る、という、分かってはいるけれど、なかなか実行が難しい「こうあるべき姿」を実現されているのだな~、感動しました。

 他にも資料が美しい方に同じような質問をしてみると、やはり、数字やグラフの資料には、会議だからということで特別時間はかけていない、と仰っていました。企業はお客様によりよいサービスや商品を提供し、利益を上げることが目的であるのですが、限りある経営資源を有効活用するには、効率化できるところはしっかり効率化し、チカラを入れてしっかり練るときは時間と労力、時にはお金をかけて、付加価値を増やす努力をするもの。最近の言葉としては、DX(デジタル・トランスフォーメーション)と言われることも多くなりましたが、中国語では「数字化転型:シュー・ズー・ファ・ジュアン・シン」と表現するようです。効率化のために労力を使う、なんて本末転倒にならないよう、あくまでお客様のため、喜んでいただきながら付加価値を上げるため、というところに意識を上げていきたいですね!今週もがんばりましょう!

数字化转型

[shu4 zi4 hua4 zhuan3 xing2]‌ ‌2022/5/23


 

330.フレッシュな目線を大切に 

 

 当社では、中小企業診断士の有志で、「ちょっとITプロジェクト」というチームを組織しています。なんだかんだと、かれこれ5年以上の活動となり、ゆるいチームワークを維持しながら、勉強会や情報共有、そしてチームコンサルティングを実施しています。私自身があまり大きな組織は管理しきれない、という考えなのと、ある程度皆さんの顔が分かっているサイズがよい、とおもって、11名のサイズで推移しているのですが、この数年、メンバーが代わっていません。そうすると、何か変化が欲しくなるもの。どうしようか、と考えていた矢先、あるメンバーから新たに中小企業診断士になった方を一度勉強会見学に、とご紹介いただけました。何と素晴らしいタイミング!!しかもお二人も!!

 まだフレッシュ診断士さんを迎えての勉強会は先になるのですが、こういう新しい存在というのは、(見学だけでも)本当に大切だ、と思っていますし、私自身、本当にありがたいと感じています。それは当社だけではなく、どの企業さんにおいてもいえることだと思います。たとえば、居心地の良い会社で、離職率は低いのですが、ずっと同じメンバーで、仕事の方法も特に変えず、提供商品やサービスもそんなに変化がない、という会社さん。もちろん、これはバランスの問題で、離職率が低いのだから、いいではないか!とも言えますし、イノベーションがないと、業績維持は難しいのではないか!とも言えます。

 5月も半ばとなり、会社生活にも慣れてこられた新社会人の皆さん、初心はその後、変わっていませんか?入社した時に「あれ?この会社、ここは変だな」と思ったこと、今はどうでしょう?納得しましたか?それとも慣れて気にならなくなりましたか?「初心忘るるべからず」 という諺があったと思えば、一方で「石の上にも三年」とも言います。その会社や組織、業界の良し悪しを論ずるには、まずは三年いないと、ということも頷けますが、初めに「自分はここを変えたい!おかしいと思う!」と外部から見た新鮮な目線も、大事にしないと、ですね。でも、人間は慣れてしまうのです。そして、忙しいことはどんどん増えていくので、細かいことに抗うことも面倒になり、変化を起こそう!なんて気力も萎えてしまいがち。

 「潜移黙化:チィエン・イー・ムー・フゥア」知らず知らずのうちに、感化されてしまうことを言います。批判や反骨を推奨するつもりはありません。でも、常に目的に合っているか、このままでよいのか、現状に問題意識を持ち続ける事は大切!そのために、何か新しい人、新しいことを取り入れること、刺激をうけることは本当に有効!!と今週はいいたいのです。ルーチン化・マニュアル化による効率化と、新しいもの・異質なものに触れて刺激を受ける事、変化を起こすこと、これは正解のないバランス調整ですね。ほんと、難しい!!今週も、がんばりましょう!

 

潜移默化 [qian2 yi2 mo4 hua4]‌ ‌2022/5/16


329.連休を終えて 

  大型連休を終え、久しぶりの出勤日になった、という方も多かったことでしょう。私はありがたいことに、休日もお仕事のある企業さんの顧問をしていることもあり、完全な連休、というわけではなく、ほどよく休息をとったり、気分転換しながらお仕事もさせていただいておりました。そして、今日からまた本格的に!と思ったのですが、予想だにしなかったことで、出鼻をくじかれました。ごくごく詰まらないことなのですが、自宅のお手洗いの天井灯電球が切れたのです!皆が出勤・登校する前でしたので、ろうそくの火をともしたりして応急処置はしましたが、その後ひと仕事して、近所の電気屋さんへ。

 すると!なんということでしょう。LEDの電球は在庫なし、製造元である大陸では、ロックダウンのため工場が動いておらず、他の白物家電も含め、全く輸入できない状態なのだそうです。仕方なく、普通の電球を買って帰りました。その後も、「ロックダウンで製造が止まって、そしてこんなに影響を受けるんだ…」と、自宅に戻っても、一人、かなりショックを受けておりました。

 こんなことがあると、なかなか仕事への集中が戻らないんですよね。(電球の所為にしていますが…)休み明けご出勤の皆様は、いかがでしょう?溜まっていることはたくさんあるはずなのに、そうそう、休みの間にウィルスメールもたくさんあるので、休み明けは雑に添付を開封したり、URLをクリックしたりしないように、と注意喚起もありました。忙しいのに、そんなのに対応しないといけないとは、これまた腹立たしいですが、世の中なかなかやるべきことに集中できる環境、整ってくれないものですよね。

 そんなときのことを…「開小差:カイ・シャオ・チャー」というようです。もともと兵隊が抜け出す、逃げ出す、というような意味のようですが、そこから転じて頭が空っぽになる、気が散って集中できなくなる、ということのようです。長期でお休みを取れた方、3年ぶりに遠出をされた方、コロナ一色だったこの二年間から少し日常が戻ったような連休となり、思い出もいろいろあることでしょう。でも!だからこそ!しっかり切り替えて、いつものお仕事も気合入れて、集中していきたいものですね!わたしも、がんばります!!


开小差 [kai1 xiao3 cha2]‌ ‌2022/5/9


328.研修でクリアすべき課題は何か 

  世の中はゴールデンウィークですが、多くの人が休んだり、遊んだりしている時こそ働かないといけない、というお仕事の方もおられます。みなさま、お疲れ様です!!さて、私の顧問先の中でも、世の中のお休み通りにはお休みできない企業さんが多いです。そんな企業さんの最近要望の多い若手社員さんへの研修・トレーニングで、気になったことがあります。ゴールデンウィーク仕様で、少し短めにお話してみます。

 経営者さんは、「若手社員に研修」というと、「いろいろ教えてやってくれ!」とおっしゃるのですが、どうも知識を教える事ではないような気がするのです。もちろん、知識も大事です。でも、仕事の知識なら、外部コンサルタントのわたしなんかより、職場の先輩が教えられた方が絶対いいのです。でも…問題はそんなことよりも、知識を受け入れる態勢になっていないことが多いのです。「態勢」とは、心や体の姿勢だったり、態度だったり、です。

 ひとことでいうと「やらされ感」でしょうか。研修で関心薄そうな若者のイメージ、うかびますか?そんな方々に、いろいろ教えようとすると「早く終わらないかな~」という表情を向けられます。まあ確かに座学は面白くないですし、他人の話を聞いていると、眠くなりますからね。しかもそれが自分の将来にプラスになる、と思えなければ、その話を聞いている時間は無為にすぎていってしまいます。

 「漠不関心:モー・ブー・グワン・シン」なんの興味もないこと。この態勢を少し変えないと、知識を吸収する方向には向かいません。そのためには…そうですね、やはりお金の話をすると、具体的でよいかもしれませんね。あなたのシゴトにはどのぐらい価値があるから、お給料をいくらもらえるのか、とか。収益構造を理解して、付加価値を上げるから利益がでる、その仕組みをうまく回せるようになったら、堂々と給与交渉できるよ!というと、すこし葉っぱはかかりますかね。そんな簡単に理解はできないかもしれませんが。でも、会社はお客様に付加価値を提供し、利潤を追求するのだから、方向はあっていると思うのですが、いかがでしょうか?

漠不关心 [mo4 bu4 guan1 xin1]‌ ‌2022/5/2


327. 自分は言ったつもりでも

 言葉を発する、ということは、ほとんどの場合、誰かに伝えること。話すことでも、書いて伝えることでも。「ほとんどの場合」でないというのは、たとえば「ひとりごと」やつぶやき、そして日記…など。人は何らかのアウトプットを行うことで、ちょっとスッキリしたり、想いを記録したり、そして誰かに伝えたり、伝えた上でアクションを期待したり…と、自分のためだけの行動から、相手の動きに影響を与えるまで、目的によって到達度に大きな違いがあるんですね。

 私たち、コンサルタントは、言葉を発し、納得してもらい、それにしたがってアクションをしてもらい、そして現状を自力で変えてもらって初めて「成果」として喜ばれます。プロの言葉発生師(?)なので、単なる表現でなく、相手の気持ちを揺さぶってアクションにまで結びつける、言い換えれば言葉のボールをものすごく遠くまで投げなければなりません。では、会社の上司へのレポートはどうでしょうか?別に上司を変えたいわけじゃない。現状を伝え、判断を仰ぎたい、というのが目的なら、上司が判断をしてくれるような十分な情報量に判断したくなるような整然とした書き方をしないといけません。これも若手ビジネスパーソンには、トレーニングが必要なこと。

 しかし。

 言葉をぞんざいに扱い「ただボール投げたよ!」という文章、メールでもLINEでもお手紙でも、すぐわかりますね。ビジネスシーンでの内容なら、読み終わって「で、何がしたいの?」「私はこのメールで何をすればいいの?」と言いたくなります。実は今日も別の士業さんから連絡を受け取って、そう思いました。「報告です」と仰っているのですが、どのポイントについても細かな質問が浮かんでしまいます。どの項目も「そうですか」と納得できないのです。ボールを投げてくれたようなのですが、手を伸ばしても届かないのです。申し訳ないですが、私は分からないことを再度質問し、ようやくやるべきこと、これまでの経緯とその方の考えがつながりました。

 簡潔に話すこと、時間を大切にすることはとても重要ですが、情報が少なかったり、雑な表現というのも考えもの。「語焉不詳;ユィー・イエン・ブー・シャン」、言葉が簡単すぎて意味が伝わらないこと。まさに今日、せっかくの報告に質問しなおしたときの様子です。「ほどよく」って、難しいですよね。でも、情報が足りないと、アクションにも、納得にも届きません。ターゲットに向かって、ボールを投げる練習、しましょうね!

语焉不详 [yu3 yan1 bu4 xiang2]‌ ‌2022/4/25


326. 初めての人には

 

 4月も三分の一となりました。ぼちぼち今年度の始動、本格化!といったところでしょうか。いろいろな組織で、ミッションは分かっていても、それを一緒に遂行していくメンバーが初めての方だと、少し緊張しますよね。特にこの2年、オンラインでの会話に慣れてしまっていると、共に仕事をするときの人との接し方もまた、「いろいろ」あるのでは、と思われます。

 そこで、初めは「様子見」と決め込み、自分を出さず、周りの様子をうかがう、という作戦もあれば、とにかく盛り上げていこう!と、いろんな方に積極的に声かけを始めていく方もおられます。「様子見」の姿勢が、なんとなく冷たく感じてしまわれたり、早く人間関係を築こうと声掛けされる様子を「馴れ馴れしい」と感じてしまわれたり、それぞれのアウトプットをどのように受け留められるか、が人それぞれなので、万人にとって都合の良いことはなかなかありませんが、全体調整をとるのは難しいですよね。

 一つ確かなのは、コミュニケーションが悪い組織よりも良い組織の方が、業務効率がよく、楽しく仕事ができる傾向があること。コミュニケーション不足でミスが発生し、そのフォローに動き回って本業に戻れない、なんてこと、ご経験ありませんか?また、普段から業務内容を共有していないと、急にどうしても休まなくてはならない状況になったとき、その人しか対応できず、結果としてお客様を待たせたり、ひどいときにはお客様の獲得チャンスを逃す場合もあります。では!!「コミュニケーション」とはなんぞや!!が大切なポイントです。テレワークのコンサルティングをして感じるのは、中堅以上(年齢的な影響が大きいですが)の方は、プライベートやちょっと職場では話しにくいことを、飲食の場やレクリエーション等、仕事を離れたところで醸成しようとする傾向が強く、若手の方は、コミュニケーション取るなら、仕事のことでしっかりとってほしい。プライベートは分けてほしい、と考える傾向にあります。

 「若い者が考えることは分からない」と、中堅幹部の方が嘆くのはいつの世も同じでしょう。時代変われば考え方も変わりますよね。そこで、職場での権限を持つ上司がそれを放置してコミュニケーションをとるのをやめてしまうと組織の崩壊につながってしまいます。かといって、相手に話してもらわないとコミュニケーションにはなりません。そこで「おべっかを使う」わけではありませんが、若者が話しやすいところに寄り添いながら、仕事の話をしやすい環境を創ってみましょう。「套近乎;タオ・ジン・フー」馴れ馴れしく話すこと、おべっかを使うこと。決して若手に馴れ馴れしくしたり、あるいは気を使いすぎたりするのではなく、平易な言葉で業務のことを、会社の方向や会社が大切にしていることをお話し、それについて分かっているかどうか、うまくアウトプットさせ、組織の歯車を回すようにすること、それが上司の仕事ではないでしょうか?決して簡単ではないけれど。

套近乎 [tao4 jin4 hu]‌ ‌2022/4/11


325.会社の仕事は自分事

 4月です。通年採用の企業が増え、必ずしもこの時期に入社する、という訳ではなくなりましたが、まあ、まだまだ3月に学校を卒業したら、新入社員の多くは4月入社ですね。フレッシュマンを迎える企業様は、パソコンやら備品・制服の準備に加え、研修や指導についての準備をされ、正に今、オリエンテーションや説明の真っ最中なのではないでしょうか。

 さて、当社も何社か顧問をさせていただいており、また公的支援でスポットでコンサルティングを担当させていただく際、新入社員や若手社員の育成についてご相談を受けたり、若手や将来の幹部候補生へのトレーニングの依頼が増えたように思います。ちょっと前なら、ITツールになじみの薄い企業様が、使い方や一歩目の踏み出し方を教えてほしい、というようなニーズがあったのに、今では皆がスマホを使い、デジタルデバイスそのものへのアレルギーは一旦収まったのでしょう。それよりも、自動運転や製造業の自動化・ロボット化等にみられるように、人の仕事がロボットに置き換わるようになり、「人」でしかできない仕事に磨きをかけることが重要、と皆さん感じだされたのかもしれません。

 実際、研修を始めてみて、多くの企業様で感じるのが労使の思惑のズレです。経営者は、従業員に対し、もっと収益をあげることに関心を持ってほしい。自分のこととして仕事に関心を持ち、より良くしようと努力してほしい、と願っています。一方、従業員さんは「上長や会社からの指示がない、よくわからない」「自分がやりたいようにやらせてもらえない」など、まずは会社の理解の段階で接点がないことに気づかされます。そう、多くのケースで、まずは会社から十分に新入社員に対して、会社の内容、会社の業界での位置づけ、会社の強味や向かう方向、そして、その中での役割について、十分に説明がなされていなかったり、常日頃から会社で大切にすべき理念などが繰り返しインプットされていないことが多いのです。

 「自分事」としてとらえる、という言葉、最近よく耳にしますが、若きスタッフに早く自分の会社の仕事を自分事としてとらえてほしければ、経営者や上司が、自分たちにとっては、もう当たり前のことであっても、会社の理念や置かれた立場、向かうべき方向を常々発信し続けましょう。そこではじめて、知識はアクションへと浸透し、フレッシュな頭で会社の現状から革新していく新たなアイディアもでてくるのです。「出主意:チュー・ジュー・イー」アイディアを出す、という意味ですが、アイディアは「主意」、自分自身の意図するところ。自分事としてとらえた結果の考えです。そんなフレッシュさを彼らに求めるには、まずは先輩方が必要な情報を、若手にも分かりやすいように、丁寧に説明し、理解度を確認していきましょう!

出主意 [chu1 zhu3 yi4]‌ ‌2022/4/4


 

324.部下には筋道立てて話せる環境を!

 

  仕事柄、色々な企業さまに訪問し、経営上、運営上の課題を一緒に探し、解決策を一緒に模索することをしておりますが、働き方改革の視点からも「長い会議」というのは、大きな問題の代表選手のようです。なんで長いか、内容にもよりますが、大抵は「会議」といっても議論する場であるより報告会のことが多いのです。また、関連の薄い部署も勢ぞろいしてそれぞれの発表を聞き、上司や経営者が突っ込み、それで長くなる、というパターンが結構多いのです。

 大体うまくいっている部署は、資料作成も説明もそつなくこなされる方が発表されるのですが、課題の多い部署に限って経験の浅い方がおられたり、あちこちから突っ込まれるきっかけが多いようにも思えます…が、そんなことは今日の問題ではなく、そういう場で突っ込まれる→みんなの前なので萎縮し、慌てて回答する→的を得なかったりする→よけいに上司が怒る→他の参加者はただ、時間が過ぎるのを待つ…。こんな無気力な空間を、皆様の会社では創られてはいないでしょうか?というのが本日のポイントです。

 ただ起こったことや上がってきた数字をスラスラ発表するだけでも、若手や初めての人は緊張しますし、詰まってしまったりします。その上、皆の前で突っ込まれると、余計に緊張したり、待っている側も「ああはなりたくない」「早く過ぎてほしい」という気持ちになります。本来、会議は、会社の課題解決や新しいアイディアを出すために、前向きに話し合うもの。それを司会(上司)と各担当、公開で一対一を何度も他の参加者と無関係のまま進めてしまう。報告の会ならもう定型文書を作って、共有しておけばいいのに、と、あちこちでそう勧めております。

 話す練習が必要なのであれば、突っ込んで萎縮させて他の人の時間まで使いながらやるのではなく、普段から論点を整理すること、論理立てて考えること、それをアウトプットさせることを教え、トレーニングしていればよいのです。なんなら、他の人の発表を聞いて、それのどの部分に賛成か、どの部分に別提案をするか、など、インプットもアウトプットも、自由に考えを巡らせるようにするような、そんな環境づくりをできる上司が「良い上司」なのだと考えています。

 「張口結舌:ジャン・コウ・ジィエ・シー」緊張などで話せなくなること、言葉に詰まること、ぐうの音もでないこと。報告会議であれば、如何にスムーズに、スラスラ流れるように進められるかを考えましょう。突っ込んで緊張させるのは発表者にも、また他の方にも宜しくないですね。時間がもったいない!そして話すことそのものを鍛えさせたいのであれば、会議で他の人の時間も費やしながらではなく、常々論理的にアウトプットするような環境、つまりは、コミュニケーションを、部下の方々ととってみましょう!

张口结舌 [zhang1 kou3 jie2 she2]‌ ‌2022/3/28


 

323.理念の中に多様なアプローチを!

 

 当社でテレワーク導入コンサルティングを開始して4年になりました。開始当初は「やらなきゃいけないのは分かるけど、新しいことを始めるのは、なかなか労力が必要で、思いきれない」、「背中を押されないと、自分たちでは難しい」、そんな企業様が非常に多かった気がします。ところが、2020年。コロナ禍により、一気にテレワークの浸透が進みます。その後もコロナ自体は一進一退といいますか、形を変え、そして対応する私たちもワクチンや治療薬の開発が進んだり、対応方法が浸透してきたこともあり、「withコロナ」の生活となっています。また、テレワークに関して言えば、一旦上がった導入率も、テレワークはあくまで臨時措置!とされる会社様では、また元の現場・事務所のみのスタイルに戻りつつあるようです。

 もともと、テレワークでは難しい仕事はたくさんあります。建設現場、物流、医療や教育・介護の現場、そして製造現場。こういったお仕事は、一部の事務作業や報告・連絡作業について、テレワークを使う、ということも考えられます。また、業務・作業内容からみれば、テレワークは可能なのだけれど、その会社のルールを周知してもらったり、業務内容をしばらくつきっきりで教えたり、判断はこちらに仰いでほしかったり、という理由で、新入社員さんや、非正規雇用の方にはテレワークで実施できる環境を与えるのに、二の足を踏まれている企業さんも多いと思います。実際、そこに居れば、ぱっと指導できるのに、離れていて、コミュニケーションがキチンととれるのかも分からないし、有期雇用なのに、その人の分のITツールのアカウント費用も必要となる、となれば、確かにハードルは高くなりますよね。

 ただ、ハードルは高いですが、できない訳ではなさそうです。テレワークを導入するには、①ルールを策定し、②ツールを導入して、③開始する、というプロセスで考えると、現状そのままをオンラインに移しているだけのことが多く、効率悪いままオンラインシフトされているケースが、散見されます。大事なのは、①の前に、⓪現状を見直す、業務の棚卸をする、という前処理ができているかどうか、ということです。これ、かなり面倒なので、やはり自社だけではなかなかできないですし、繁忙期と閑散期がある企業様なら、閑散期にされることをお勧めします。つまり、現状の業務の方法が「前の人から教わったから」そうしているのではなく、「この目的を最短距離で、しかも必要な人が共有しながら安心して達成できるから」この形にする、という、魂のこもった、意味のあるフローにしていただきたいのです。そうすることで、時間の長い人・短い人、現場が多い人、事務所ワークが多い人、夫々の、その会社のポリシーに従ったテレワーク像が見えてきます。

 大事なことは会社の目的を皆さんで共有いただき、そのアプローチの方法を「多様に」することだと思います。経営者の方には「一視同仁:イー・シー・トン・レン」(平等に扱う、思いやること)の気持ちで、まずはテレワークを導入する目的を明確にしていただきたいです。その方針の下、各論を考えていきましょう。全ての業務を同じにすることは無理なので、それぞれの業務が目的に近づくような形を皆が考える、そんな一人ひとりが「考える」組織、強くなりますよ!

一视同仁 [yi1 shi4 tong2 ren2]‌ ‌2022/3/14

 

322.多芸な社長様に、もうひと芸!

 

 先祖代々続く一族経営の会社さんなら、幼いころからご子息に帝王学を学ばせて、経営のプロを育てる…なんてところもあるかと思いますが、ほとんどの中小企業さまの社長様は、「その業種」のプロで、社長になられた方が多く、「その道」のプロフェショナルであっても、経営についてはこれからです!という方、たくさんおいでです。「そんなに儲けようと思って社長をしてるんじゃなくて、これが好きだからやってるだけなんです」って、職人肌の方も、結構おられますね。それはそれで、一つの働き方、生き方です。でも、次の難しさは、それを誰かに伝える、経営を譲渡する、社長を引き継ぐ、そんな時、引き継ぐ項目がなかなか整理できないのです。

 最近ホットなM&Aや事業承継、特にそれだけのコンサルティング、というのは(私自身は)やっておりませんが、経営者がご高齢の場合は、もちろんその問題がついて回ります。特に最近何件か続いて後継問題を含む経営改善のご相談をお受けし、ちょっと共通点が見えてきました。

 ご高齢であっても、バリバリ現役で、現場も実践される社長さんに多いのは、非常に多芸で気配りが先々までできるタイプです。色んなことが気になって、目について仕方なく、誰かに任せてもやっぱりちょっと心配でついつい声をかけてしまいます。何なら、自分が現場担当の代わりにやっちゃったりします。器用でおられますし、ご経験も豊富なので、当然若手や部下よりも仕事は早く、適格なのです。

 そんな状況が続くと、起こってくる問題があります。部下はいつまでたっても、自立させてもらえないし、自分を否定されているような気にもなり、「どうせ社長にやり直されるんだから」と、いい加減なシゴトになりがち。それを見ると余計に社長は「いつになったら成長してくれるんだ?!」という気持ちになり、悪循環が始まります。また、なんでもできるスーパー社長さんのノウハウは、彼・彼女の頭の中、体の中にブラックボックス化されているので、それを顕在化させる、たとえばマニュアルとまでは行かなくても、整理してリスト化する、なんてだけでも大変だったりします。だから余計に「見よう見まねで」なんて、非効率な引き継ぎになってしまうのです。

 多芸な社長さま、すでに多芸でおられますし、ご多忙なのは重々存じ上げておりますが、もうひと芸、お願いしたいのです。「部下を信じて、任せる」という芸を。社長のやり方を100点満点にしないで、今の時代にあった御社のサービスや商品は、次の時代を担う従業員の皆さんの手で創り上げてもらいましょう。その為には、失敗してもまた頑張れる機会と雰囲気が大切なんです。「多才多芸:ドゥオ・ツァイ・ドゥオ・イー」多芸多才、日本語と中国語では順序が逆になりますが、意味は同じ。任せたばかりの頃は、後処理や失敗の原因確認など、色々大変かもしれませんが、その後従業員の皆さんが自立していただけるような、そんな「芸」を、どうかおひとつお願い申し上げます~!

多才多艺 [duo1 cai2 duo1 yi4]‌ ‌2022/2/28

 

321. 今週も「決める」シゴト

 

  先週に続き、今週の「決める」シゴトについて。新卒で会社という組織に入ると、雑用から始まり、一人立ちできるようになっても、何か決めたり、購入したりするには上司のOKをもらわないといけません。初めはそれが窮屈だなあ、と思っていても、社会人生活が長くなると、そんな疑問もなくなり、それが当たり前になります。さらに、それに慣れすぎると、昇進しても自分で判断できなくて苦労される方もおられます。

 私は中小企業診断士なので、当然小規模・中規模の企業様がお客様です。社長お一人が決断する立場である会社さんである場合が多いですが、数百人レベルの組織に出会うこともあり、その規模だと中間管理職が必要になってきます。それがなかなか機能しないケースはみられます。組織が大きくなる過程で、権限を移譲することなく、組織の輪郭が膨らんでも、社長が中央集権にしてしまい、役職だけ与えて権限を管理職に与えないと、こうなってしまいがち。中間管理職は上も下も見ないといけないのですが、上と下の伝達ゲームか、上しかみられていない、なんてこともあります。

 出かけるときには地図を見るのと同じように、組織を運営するには組織図が必要です。そして、組織のレイヤー毎に、役割と権限が分かるようにすることはとても大切。その地図がうまくできていないと、誰が責任を持つのか、誰が部下を指導するのか、部下も誰に聞けばよいのか分かりません。また、どんな教育を取り入れたら良いのか、権限やスキルが明確でないので、トンチンカンな研修を当てがってしまったりします。

 

 「瞻前顧後:ジャン・チィエン・グー・ホウ」前を見たり後ろを見たりして、きょろきょろ慎重になって、決められない様子です。中間マージンをとるだけの商社なら、商流から外されてしまいますよね。それと同じく、なぜ中間管理職がそこにいるのか、伝達ゲームだけになっていないか、存在意義を考えてみましょう。経営をスピーディーに、効率的に、そして適切に運営していくためですよね。そのためには、中間管理職に何を決めさせるのか、何を基準にするのか、常々経営陣は発信することが大切ですね。いやいや、でも中間管理職は、大変な役です。でも、上からも下からも愛されている!なんて思えば、苦労もぶっ飛ぶ?でしょうか??

瞻前顾后 [zhan1 qian2 gu4 hou4]‌ ‌2022/2/21


 

320. 「決める」シゴト

 

 皆さんの職場には、こわもての厳格なタイプの上司、なんでも優しく聞いてくれるタイプの上司、どちらがおられますか?そして、何か失敗したり、困ったことがあって、判断に困るとき、どちらの上司に相談されますか?

 これは、私が商社に勤めていた時のこと。私の上司は、私に対してとても厳しく、(といっても、ストレスや負担に感じる、というよりは、かなりワーカホリックであった若い私は、その厳しさに応えようと、一生懸命吸収しておりました…)ことあるごとに、細かく注意してくださいました。また、ちょっとでも雑な仕事をすると、厳しく長々とお説教をされました。今私があるのは、その時があったからだ、と思っています。ある日、その上司がおられないときに、私はどうしても上司に相談したいことがあり、(当時は携帯で捕まえる、なんてできなかったので)オフィスにおられたその上司の上司にあたる、副部長に相談しにいきました。

 しばらくして件の上司が戻り、私は副部長に相談したことを報告すると、また怒られました。なんで怒られてんのかな~?すっ飛ばして副部長に相談したからかな~?と思うと、そうではなく、なぜ部長でなく、副部長に相談したのだ??ということがポイントでした。それが冒頭に書いた厳格タイプと優しいタイプのことなのですが、部長は厳格タイプで副部長はとても優しくソフトな方でした。私がどうしようかと相談しても、優しく聞いてくださいました。でも。その上司がいうには、厳格タイプは話しかけにくいけど、何かを決める権限を持っている立場におられる方なら、その人に相談しないと解決しない、とのこと。優しいタイプは話は聞いてくれたり、失敗したら慰めてくれるけど、解決にはならない、とおっしゃるのです。

 もちろん、すべてのケースに対して言えることだとは思いません。が、たしかに、決定権者は往々にして外見は話しかけにくく、ちょっと声をかけるのも怯んでしまうこと、多いですよね。でも、「ここで決める!」というときには、そんなタイプの方と話さないことには、そんな方に「うん」と言っていただかないと、埒が明かないものです。

 「説了算:シュオ・ラ・スワン」決定権を持つ、ということですが、経営者や上層部におられても「決める」「判断する」ということが苦手な方も多いようです。でも、経営者の役目は方向を示すこと、そして判断すること。部門長は会社の方針に従って、部門の方向を決め、部門の問題について判断するのが仕事。厳しい判断をしていかなければいけない役職の方は、どうしても厳しい表情になりがちですが、そんな方にも自分の意見を通せるように、部下の皆さんは、論理の組み立て、理解しやすいプレゼンテーション、ぜひぜひ鍛えていきましょう!!

 

说了算 [shuo1 le suan4]‌ ‌2022/2/14



319. まずは元気で

 

 

   株式会社というのは、必要な資金を株主から集め、事業を行います。株主の責任は自身が出資した金額が上限であり(有限責任)、会社が不安定になってきたときに、債権者から出資金に加え、さらに支払を命じられることはありません。だから、安心して自分のリスクの上限を決めて出資ができるようになっているのです。そして、経営者というのは、株主とは別で、オーナーである株主から選ばれた、会社を運営する責任者。もちろん、変なことをすると、オーナーである株主からお叱りを受けます。株主代表訴訟なんて言う言葉も、お聞きになったことがあるかもしれませんね。

 ただ、中小企業さまの場合、株主が社長さまご本人だったり、株主が複数おられても全て親戚だったりして、所有と経営の分離が(意識も、運用も)できていないことが、非常に多いです。また、金融機関さんから借入をする際、社長さまの個人保証を差し入れておられることも、よくありますが、その場合、会社が返済できなければ、社長さま個人も返済の責任を負うことになります。なので、誰が、どこからどこまで、何の責任があるのか、なんだか良く分からないうちにトラブルになってしまうということ、往々にして見受けられます。

 私達は、その状況を解きほぐしながら現状の問題を整理し、緊急度・優先度が高い順番に何をしないといけないか、経営者さんと一緒に考え、社内のメンバーの皆さんにも協力を仰ぎながら解決に向かって一歩ずつ進む、ということをしておりますが、はじめの状況確認の時点で、既に資金繰りが大変だったりすると、なかなか冷静に分析することも難しくなります。こういう状況に出くわすと、本当に会社は人と同じ、生き物であり、その状況確認は日頃の生活や定期的な健康診断、社員に協力を仰ぎながら組織を拡大していくには子育てと同じで、色々なトラブルは家庭内の喧嘩や病気と本当に似ているな、と思います。もちろん、最終的には会社よりもそれに関わる経営者の「人」としての命が最も大事なので、今の医療従事者の方々や、小さな子供を預かられる方々には、本当に、心から尊敬します。私もできるだけお世話にならなくても良いよう、気を付けたいと思います。

 さて、私の今できること、としては、苦難の連続でおられる経営者さんに対し、とにかく健康あっての経営ですし、元気であれば、何とかなると、対処や解決法を一緒に腹を据えて考えていくことかと思っています。「留得青山在、不怕没柴焼(リィウ・ドゥ・チン・シャン・ザイ、ブー・パー・メイ・チャイ・シャオ)」青々とした山を残しておけば、燃料としての薪が無くなる心配をしなくてもよい、命あっての物種、ということ。「人と経営を元気に」、改めて当社のスローガンの意味をかみしめています。

 

 

留得青山在 不怕没柴烧

[liu2 de2 qing1 shan1 zai4, bu4 pa4 mei2 chai2 shao1]‌

‌2022/2/7



318. 不確実が続く世の中だけど

 

 

  毎日毎日の感染者数のニュース、色んな立場の方の解説、専門家の意見。医療に詳しくない人間は、何を頼りに行けばいいのか、気持ちもふさぎ込みますよね。そして、時は受験シーズン真っ盛り。中学受験、高校受験、大学受験…。今年は我が家に受験生はいませんが、ただでさえ緊張してしまうのに、このような環境だと、ご家族の皆さんや学校関係者の方々も、本当に心労いかばかりかと、思うことしかできません。

 企業の皆さんも、コロナ禍による事業そのものへの影響のみならず、濃厚接触者になったことで出勤かなわず、労力不足になるところも散見されます。今週も早速、数件のコンサルティングの日程変更依頼がありました。

 私達にできることは何でしょうか。繰り返し言われている、三密の回避や手洗いの励行、咳エチケットといった予防策、十分な睡眠やストレスをためない、適度な運動というような体へのケア、そして「朝は来るよ」と信じること、でしょうか。

 安心立命(アン・シン・リー・ミン)日本語と同じような発音ではありますが…。何とかなる、と(いや、そんな簡単にそうならないのは、百も承知で!!)開き直りながら、でも、目的は、目標は何かを見失わずに!!気持ちの拠り所があることで、迷わなくてよくなる、ということ。優しく、強くありたい、今日この頃です。

安心立命 [an1 xin1 li4 ming4]‌ ‌2022/1/31



317. 行動してくださる喜び

 

 

 経営コンサルタントの位置づけとしては、公的支援であれ、民間コンサルタントとしてであれ、その企業さん、企業の経営者さんにしっかり寄り添って、伴走するのですが、いくら近くで寄り添っていても「その企業の人」にまではなることはできず、あくまで部外者として、助言をしたり、意見や提案をいう、というところで精一杯です。まあ、むしろ入社してしまえば内部の人になり、そのルールに則って行動しないといけないので、第三者の立場だからこそコンサルティングができるのですが…。

 さて、そんなコンサルタントの助言や提案、また社内研修なんかでのアドバイス、これは知識として一旦は理解するけど、行動はとくに変わらない、ということ、よくあります。というか、提案するほうは良かれ、と思っていますが、それを聞いて、アクションに移す方は、アクションに移るまでに理解して、腹落ちして、いままでなら10分でできる、など、目星がついたものを、未知の世界に飛び込まないといけないのですから、そりゃ初めの一歩はなかなか出ません。コンサルタント歴14年、初めはそんな企業さんを見ていると、怒りたくなって、いや、本当に怒ったり、怒りに近い感情を爆発させてしまっていましたが、今は「人は基本的に他人のいうことを聞かないもの」という大前提が根付いたので、助言通りにならなくても、気持ちの荒波は立たなくなりました。そして、そういう前提で、いわば諦観に近い状況にあれば、期待していないことが少しでも起これば、とても幸せな気持ちになれる、ということも実感しました。

 実は、そんな幸せ、最近一杯感じることができたんです。

 業績報告会議の準備段階で、「もう少しここに注目して、こんな風にレポートしたらどうですか?」とアドバイスしたことに対し、その通りに自分で考えをまとめ直し再度提出された方、「こういう理解で良いんでしょうか?」と個別に質問してくださった方、「もう一度書き直しました」と、一度出したものを訂正してくださった方がおられたんです。そこまで私が説明したことが反応として行動に現れたことに、大きな驚きと喜びを感じておりました!!

 もちろん、自分の言ったことを一旦咀嚼してくださっただけでも嬉しいのですが、毎日忙しい業務の中、わざわざ今までやってきたことを変える、という、面倒くさいことを実践してくださったことに尊敬の気持ちも覚え、こちらも真剣に考えて渾身の態度と言葉で表現して良かった!と、満たされる思いです。私が言っていることが全てでも100点でもないですが、人の意見に耳を傾け、それをすぐに実践してくださること、「学以致用;シュエ・イー・ジー・ヨン」学んですぐそれを生かす、その行いに、こちらも倣いたい!!という気持ちになりました。

 そして…私が言ったことに、まっすぐな気持ちで向き合ってくださり、行動に移してくださる方がおられることに、緊張感と責任も、より一層覚えています!!益々、これからも学びは止めてはいけないな!!と、背筋を改めて正している、そんな月曜日です。

学以致用 [xue2 yi3 zhi4 yong4]‌ ‌2022/1/24

 


316. 自信を持って付加価値を

 

 毎週このコラムを書きながら、いつも自分に注意しているな~と、自分の心の中でいつも苦笑しております。そして、今日もやっぱりそんな気持ちです。

 企業様のコンサルティングの時には、「売上よりも利益が大事」「利益とは付加価値、つまり他とは違う、自社の独自のもの、そしてお客様に喜んでもらえるような何か」ということを力説しています。でも。誰だってサービスや商品を買うときは、高いよりも安い方が良いですし、経営がうまく行かなくて困っておられる、と分かっているのに、高いコンサル料を提示するのはかなり気が引けます。

 それと同じで、これだけ素晴らしい商品なんだから、十分に利益を確保して、高い金額で売りましょう!と提案しても、お客様が離れて行ってしまわないか、不安になる、という経営者さんのお気持ちも、ものすごくよく分かるのです。

 ただ、経営をしていると、いくら周到に計画を立てても、厳しめに、保守的な計画だったとしても、世の中何が起こるか分かりません。可能なら、少し余裕を見て、いつでもバッファを持って、資金管理したいですよね。だから適正価格の範囲で十分利益をとっておくことは悪いことではないのです。価格に負けない品質にする、そのための投資に充てるということも大事ですし。それより何より、十分な利益がなく、それで商品やサービスを提供できる会社がなくなることが、もっと大変ですからね。

 「便宜没好貨(ピィエン・イー・メイ・ハオ・フオ)」安いものに良い商品はない、安かろう、悪かろう、と、中国語のことわざにもあります。自信をもって良い商品・サービスと言えるようなものづくりを心がけ、十分な利益を次のもっと良い商品つくりに生かせるよう、設備や、なにより人に還元していきましょう。

便宜没好货 [pian2 yi mei2 hao3 huo4]‌ ‌2022/1/17



315. 変わり続けよう


 2022年、令和4年、今年は寅年です。寅・虎といえば、獰猛さや凶暴さを兼ね備えた「強さ」の象徴ですよね。虎の字が含まれるような、何かよいことわざは無いものか、と探しておりましたが、ただ「強い」という意味よりも、ちょっと怖いぐらいの牙をむくようなイメージのことわざが多い印象を受けました。また、外見の縞模様にも特徴があるので、それにも絡む成語も色々ありました。

 そして、2022年の初めのことわざ、として「大人虎変:ダー・レン・フー・ビィエン」をご紹介したいと思います。この場合の「大人」は子どもの対義語ではなく、「君子」「徳の高い人」の意味で、日本語なら「たいじん」と読みます。徳の高い人ほど、虎の模様のように時の流れに併せて日々刻刻変わっていく、ということ。そういえば、虎ではなく、「君子豹変す」と、「虎」よりも「豹」のことわざの方が、私達には馴染みがあるかもしれませんね。

 私も今年、中小企業診断士15年となり、三回目の更新を迎えます。お蔭様で、色々な企業様、経営者様と出会い、色々な経験をさせていただきました。業界によっては、ある程度知見やパターンが見えてきたものもあります。そのような過去の経験だけに頼ることなく、経験の上にさらに新しいことに目を向け、経営者様と共に新しいことに挑戦できるような診断士であり、社長であり、そして人間でありたい、と思います。

 企業様にも、働き方改革や考え方改革、今まで普通と思っていたその価値観からちょっと離れ、全く新しい考え方、経営革新を実現できるような文化創りも進んでお手伝いいたします!!一朝一夕にできることではありませんが、外部コンサルタントを入れるからこそできる、ということぞ、是非実感していただきたいです。

 そういう意味では、多少虎のやんちゃな部分を取り入れ、守りに入ることなく、失敗を恐れず、前進していく所存です。今年も年初からコロナ禍拡大のニュース。また先が見えなくなってしまいますが、それにも負けず、今できることを、できるかたちでベストな道を見つけていきましょう。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

大人虎变 [da4 ren2 hu3 bian4]‌ ‌2022/1/10



314. これからも応援団で


  

 慌ただしく、2021年も終わろうとしていますね。しかし、学びは止めません。出張や会議はせずとも、今日もまた、顧問先の若手管理職候補向けのオンライン研修を担当しておりました。オンラインでコミュニケーションをとる、ということが、Web会議以外にイメージ難しい!という方、かなり多いようです。それは「話すこと」がコミュニケーションだという概念が支配しているから、でしょうか。

 もともと当社で主催している「ちょっとITプロジェクト」も、ITの力をちょっと借りて、夫々のフィールドで活躍する中小企業診断士パートナーを集めて、チームコンサルティングを目指すものなのですが、なにも「会話」だけでなく、誰かの発信への「いいね」のような反応、カレンダーでの会議招集の出欠回答をする反応、さらに欠席のときに一言添えるメッセージ。こういうことも「一緒にやっている」と実感できるコミュニケーションだと思うのです。何かしら喋ろうとするから、好き嫌いの分かれるお酒の席でのコミュニケーションになったり、興味もない趣味の世界に職場でひきずりこまれたり(ちょっと言葉が宜しくないですが)…。効率化と真逆の方向に行ってしまいがちです。

 今回の研修も、チャットグループに対象者とトレーナー、管理者を集め、初めに注意点を私が発信した際、「読み終わった人はどんなマークでもよいから、反応してください」と添えると、皆思い思いのマークで反応してくれました。これも言葉はないですが、コミュニケーションです。発信者の私は、「皆に伝わった!」と実感できました。さらに、「こんな問題を若手の皆さんに出題しています」と、経営者にも共有すると、経営者ご自身も同じように解答してくださいました。発信者にとって、こういった「反応」は、ほっとする者でもあり、とても嬉しいものです。そしてこの企業さん、若手同士でもコミュニケーションをとって、新規プロジェクトのリーダーをアサインしたり、ちょっとした組織の「うねり」「動き」が出てきました。いいぞ、いいぞ!!

 ここで何度も書いていますが、私達、コンサルタントの仕事は、企業さんに代わって何か業務をやることでも、質問をうけたことに答えること(だけ)でもなく、その企業さんが自力で上向きのパワーを得ていけるように、問題点を認識し、ヒントや課題を出し、時には一緒にやってみたり、励ましたりしながらトレーニングしていくことだと思っています。その会社の「社員」にはなれないのですから。サポーター、応援団として、「敲辺鼓;チィアオ・ビィエン・グー」そばで太鼓を叩く、応援する、はっぱをかける、ということですね。時には太鼓を叩きながら、プロジェクトのタイムキーパーなのかもしれません。今年もその目標の一環として研修を受け、認定経営革新等支援機関になりましたが、2022年も、さらにその上、企業さんが参考にしてくださるようなチームコンサルティングを、目指していきたいと思います。本年も大変お世話になりました。また来年!元気でお会いしましょう!

敲边鼓 [qiao1 bian1 gu3]‌ ‌2021/12/27


 


313. 育てる文化こそ


 

 コンサルタントになりたての頃は、企業様から質問をされ、答えられないことがあったらどうしよう、と心配しておりました。それは、「何か聞かれたら答える、助言することがコンサルタントの仕事」と思い込んでいたからです。もちろん、経営に関して、IT化に関して、テレワークについて、質問は色々受けます。でも、今になって思うのは、経営者さんの中には、経営上の明確な質問をできる方の方が少なくて、多くは質問するほどの問題がないか、目の前に立ちはだかる問題は、質問して何かすぐ答えてもらえるような簡単なものではないか、だと思うのです。前者はともかく、後者は仕事そのものだったり、従業員間の問題だったり、資金繰りだったり、色んな要素が複雑に絡み合い、その状況を説明するだけで1時間ぐらいすぐに過ぎてしまうぐらいだったりします。そんな問題に「それはこうすれば良いですよ」なんて、軽々しく答えられたら、まあ、参考にしようとは思わないですよね。

 2021年の目標にしていた経営革新等支援機関の認定も実現でき、その120時間の研修中にも、多くの学びがありました。そして実感したのは、スキルや知識そのものもさることながら、覚えた知識を使いこなす知性や人間性、そして一緒に会社を変えていくパートナーとして信頼してもらえる雰囲気…。こういった定性的な、数字で表現できないところが大切なんだな、と。

 コンサルも人間性が大切なら、企業さんだって、やはり「人」が何よりの資産であり、何よりのトラブルの基だったりします。だとすれば、「人」を育て、「人」が意識をもって、その会社が向かう方向を共有していける文化を創り出すことのお手伝いこそ、経営コンサルティングの目指す処なんでしょうね。手前みそながら、当社の理念「人と経営を元気に!」これは社名の「チアーマンサポート」にもかかっていて、やはり間違っていなかったな、と再確認した次第です。

 スポットでの専門家派遣案件ももちろん、やらせていただきますが、今後はやはり、じっくりしっかり、信頼関係の上に長期的に企業さんが元気になれるような体質を、ご自身で作っていっていただけるような、そんな環境づくりや仕組みづくり、「動き」づくりにより一層注力していきたいと思います。人や組織はそんなに簡単には変わりません。だからといって何もしないともっと変わりません。時間はかかるかもしれませんが、日々の少しの努力を積み重ねること、それもできるだけ楽しくいきたいですね。「積少成多(ジ(ジー・シャオ・チャン・ドゥオ)」少しずつでも積み重ねれば多くなる、塵も積もれば山となる、という意味。資格をとれたらといって、一気に何かが変わるわけではありませんが、コツコツ来年も、積み重ねていきます!

积少成多 [ji1 shao3 cheng2 duo1]‌ ‌2021/12/20





312. 理論をシンプルに

 

 よくいただくご質問なんですけれども、「プレゼン資料をどうやって作ればよいのか分からないのですが、何かよい本や雛形、ありませんか?」という疑問。さて、なんと答えましょうか。

 「お金が儲からないのですが、どうすれば儲かるようになるでしょうか?」

 「社員のやる気がないのですが、どうすればやる気を出せるようになるでしょうか?」

 これらと同じぐらい、一言では答えられず、敢えて一言でいうなら、

 「他の会社とは違うことを考えて実施しましょうか。」

 さらに、もう一言付け加えるなら、

 「だから、多くの人が目にするような書籍や、ましては無料で検索してヒットするような資料や雛形には【形式】として参考にすることはできても、【内容】を参考にはできないのです。」

 ということになります。

 「どうやって作ればいいか」という方法、プレゼンソフトの操作方法なら、沢山本がありますし、色々参考にされるのもいいでしょう。でも、大事なことはその資料から「これは大事ですよ!」「今、お買い時ですよ!」「ここが問題ですよ!」「こうやって解決しますよ!」といったメッセージを如何に相手に伝えるかなんです。なので、そもそもその資料で何がしたいのか、相手は誰で、どう見せたいのか、が大切なのです。その目的がなければ、ただ資料沢山グラフやら説明を盛り込んだって、全部読み終わって、読み手は「で?何がいいたいの?」となってしまう訳です。

 形は確かに大事です。皆忙しく働いている中で、多くの情報が交錯する中で、自分の作った資料を見て、素早く・性格に問題点や訴求ポイントを理解していただきたいのですから。ぐちゃぐちゃだと、見る気も起りませんよね。でも、もっと大事なのは論理・理論です。シゴトの問題に正答はないんです。今あるデータから色々と状況を想定し、類推し、「データがこうなんだから、きっとこうじゃないか、と思うんです。そう思うでしょ?」とできるだけ端的に、スマートに、シンプルに説得できるか。

 「理処当然:リー・スオ・ダン・ラン」、道理から見て当り前、その筋道を如何に建てられるか。今日も一件、若手係長クラスの方にアドバイスさせていただきました。その方は理解してくださったようです。でも、できるかな、やってみます!と、反応いただきました。回数を重ねれば、理論を組み立てることは、苦じゃなくなりますよ!!AIじゃなくて、ヒトだからできること、研ぎ澄ましていきましょう。

理所当然 [li3 suo3 dang1 ran2]‌ ‌2021/12/06




311. 楽しき出張

  今月2度目の新幹線出張で、北の方まで行ってきました。2年近く、訪問することなく、オンラインでの会議や電話、そしてメールでしかコンサルティングはできておりませんでした。以前なら毎月新幹線で通っていたのに。オンラインにも十分慣れ、資料を示しての説明ならオンラインの方がいいかな、なんて思ってもいましたが、やはり互いの顔を見て、困ったな、嬉しいな、難しいな、良かったな、といった表情(これはまだ、マスク越しですが)や雰囲気を感じながら、話を進めるというのは、互いに安心感があったと思います。

 事務所や会社の様子も、少し変わっていたりして、それでも従業員さんたちは私が久しぶりに来たと分かると、仕事の手を止めて声をかけてくださいました。なんだかとても懐かしいような、長い時間、会えなかったような友達に会えた気分になりました。

 前日から今日のためにお弁当や夕飯の仕込み、洗濯も前日に大部分済ませておくなど、段取りもそれなりに大変でしたが、久しぶりに会った皆さんの表情で、疲れも吹き飛びました!「朋(とも)遠方より来る有り、また楽しからずや」とは、学校で習った初めての漢詩、論語の一部。「有朋自遠方来、不亦楽乎(ヨウ・ポン・ズー・ユェン・ファン・ライ、ブー・イー・ルー・フ)」。」お友達、ではなく、顧問先であり、当社のお客様ですが、遠くから新幹線に乗ってくる私たちを、とても大切に迎えてくださり、お仕事の話も、お昼休みの雑談も、とても充実した時間。オンラインもいいけど、やっぱり会って話すって、すごいな、と実感しました。

 ニュースではまた海外からの外国の方の入国が制限されるとのことですが、マスク無しでも、心配なく話し合いができるような、早くそんな日が来ますように。

有朋自远方来,不亦乐乎

‌‌[you3 peng2 zi4 yuan3 fang1 lai2, bu4 yi4 le4 hu]‌ ‌2021/11/29


 


310. 右から左ではなく


 本日は、顧問先との定例会議をオンラインで行いました。「人」「教育」の大切さを、しみじみと感じてこられている企業さんで、会議の中でも「こんなトレーニングが必要かな」「あんな教育をやったほうがいいな」というイメージが湧いてきました。

 企業さんの中では、組織が大きくなればなるほど、自分の役割が会社の規模に対して小さくなり、ちょっとぐらいサボっても、隠れやすくなるものです。でも、今までの規模のように、一人ひとりトップが声をかけていくことは無理になり、中間管理職に権限移譲せざるを得なくなります。

 ただ、中間管理職は、以前にそういう人がいる組織にいたことが無ければ、自分は何をやるべきで、どこまで決めてよくて、どこから社長に相談しないとだめなのか、分からなくなるケースが散見されます。

 企業さんが大きくなっていくときは、計画で進められる場合より、なんだかんだ目の前の事を片付けていったら、知らない間に大きくなってしまっていた、ということが多いですね。そんなときは、外側は大きく膨らんでいても、中の組織が整然としているか、指揮命令系統が明確かが大切になってきます。また、中間管理職という難しいポストの方々への教育、両側から来るストレスへのフォロー、そしてモチベーションアップといったケアも大切ですね。そうでないと、自分で考えることが面倒・億劫になり、現場から上がって来た声を、メッセンジャーとして経営陣に届けて判断を仰いだり、逆に上から言われたことを、なんの躊躇いも、自分の解釈もなく、ただ事務的にこなしてしまうだけのファンクションになってしまいます。

 「囫圇呑棗:フ―・ルー・トゥン・ザオ」棗(なつめ)の実を飲み込む、言われたことを自分で分析もせず、よく理解しないまま飲み込んでしまう、という意味です。AIが普及して、パターン化できることなら人がやらなくてもよくなってきました。そうすると、人が働く場所というのは、パターン化できないことを、多様に考え、想定していくところ。現状から発想を広げて深く理解することができるところ、となるでしょう。そんな意欲をもっていただけるよう、どんなトレーニングにしていくか、楽しんでデザインしてみたいと思います!

囫圇吞棗 ‌‌[hu2 lun2 tun1 zao3]‌ ‌2021/11/22


 


309. 真面目にやっていると



 ボチボチと、オンラインばかりのコンサルティングから、訪問やじっくり時間をかけてのお話合いのコンサルティングが戻ってきました。先週も、ある社長様と、最近の事業に関してお話させていただく機会がありました。その企業さんは、コロナ禍で、まともに逆風を受けた業界の事業をされているので、大変ご苦労をされていました。久しぶりに会い、このコロナ禍、どのように過ごしたか、これからはどうしたいのか、といったお話でした。(すみません、詳しくはかけないので、フィルター・モードで…)

 コロナ禍では、中小企業救済のために、色々な施策が打ち出されました。企業と労働者を守るための雇用調整助成金や、テレワーク実施のための助成金・補助金、金利や返済条件が比較的緩めの融資、そんな中でも新たな事業にチャレンジするための補助金…。その企業さんも、何とか生き残りを賭け、行政関連のホームページはあちこち見回ってどんな制度が自社に適応できるか、情報を集めたり、窓口に問い合わせたりしておられたようです。

 こういった公的支援の制度の資金源はもちろん、税金。これまで私たち企業が営業活動をし、一定の割合で納税しているから、助けてほしい時は条件に合っていれば活用していい、というものですよね。ですので、公的支援の申請にあたっては、納税がキチンとなされているか、また関連法制で決められていることが対応できているか、たいていチェックする項目があり、適当と認められた人(企業)だけが申請し、審査の結果交付される、ということになるのですが…。やはり「書類だけ」なので、網の目をすり抜けるようなことが、残念ながらあるようです。今回の社長様も、そういう事例を見聞きすることで、なんだか真面目にやっている自分が悔しいような気がしてきた、と仰っていました。

 一面を見ると、そうかもしれません。でも、長期で見ると、お天道様はちゃんとご覧になっています!「貪小便宜:タン・シャオ・ピィエン・イー」。小さい便宜を貪る、つまり、小さな利益に欲を出す、ということ。その企業様は、企業理念もしっかりとされていて、それを基に従業員や顧客に対応されてこられました。柱がしっかりしているので、元々利益もきっちり積み上げて来られています。どうかそのままの姿勢で、辛い時は公的支援を、決められた方法でどんどん活用してください。周りには色んなものが見えてきますが、社会や環境の変化はしっかり見ながらも、目標からは目を離さず、雑音からは耳を遠ざけ進んでいっていただきたい!そして私の会社もそうしたい!と思う、月曜日です。

貪小便宜 ‌‌[tan1 xiao3 pian2 yi4]‌ ‌2021/11/15


 


308. 最近の〇〇は!


 経営にかかわる問題は、小中学生の算数・数学の問題のように、答えがあるわけではありません。xやyだけでなく、もっと色んな要素が複雑に入り交じり、それも規則性があるわけではありません。定量的にとらえられるもの、定性的な、なんなら個人の感情が大きな問題になっていることだってあります。それを最適な落としどころを見つけ、そこへ向かって導く(私やコンサルタントが、ではなく、会社の皆さんが動いていただけるようにガイドする)のが私たちの仕事だと思っています。

 そのための問題点や解決方法を探るため、企業さんの経営者さんや従業員さんにヒヤリング・アンケートをさせていただくのですが、こんなコメント、頻出です。

「最近の若者は常識を知らない」

「今の経営者は頭が固い」

「この業界はこれが当り前だから変えられない」

「ウチの会社はずっとこれだから」

 いやいやいやいや…。

 確かにそうかもしれません。長い歴史の中で培われた習慣はそんなに簡単に変わらないし、自分の世代の常識や価値観から考えると、別の世代の方のアイディアや行動は、とても異質に感じるのかもしれません。でも、「違う!だからできない!」で終わるのか、だからこそ、どこかで歩み寄るのか、歩み寄るとすれば、どの方向を向いて共通項を見つけるのか。そんな時こそ大切なのが「企業理念」です。

 色んな価値観の、色んな世代の、そして色んな専門分野の人がいる会社。その中で、力を合わせて利益がでるように努力するには、取り扱う場面や手段、モノは違うかもしれないけれど、同じ方向を向いているか、会社が「行け!」と指し示した方向に進んでいるか、これが大切になってきます。同じ目標・理念が共有できていれば、そのアプローチや与えられた業務範囲での実施する内容は異なっていても良いのです。いや、殆どの場合は異なっているでしょう。経理部の方、建設現場の方、同じ会社でも担当業務は全く異なりますからね。上手くいっている会社というのは、理念は共通、その他の違いはそれを認め、称賛する、という文化が育っています。

 ある信念をもち続けることも大切ですが、固執はダメ、と、なんともやっぱり「匙加減」が難しいところ。今日は一概に決めつけちゃダメ!ということで、「一概而論;イー・ガイ・アー・ルン」一概に論じる、決めつける、という言葉を挙げてみました。今週もシゴトでは企業様との打合せや面談が、週末には子供の学校(志望校の)説明会があります。自分の持っている知識だけで決めつけないで、企業様のお考え、子供の感じ方を尊重できるよう、頑張りたいと思います!

 

一概而論 ‌‌[yi1 gai4 er2 lun4]‌ ‌2021/11/8




307.経験はとっても大事だけれど

 さきほど、中学生の息子と話していて、はっとしました。「この間、(自分が小学生時代に属していた)少年野球チームの練習に参加したとき、先輩面するのはよくないって思ってたけど、やっぱり小学生のプレーを見ていると、『あ!そうじゃない!』って、口から出そうになるんだよね。」「そうだよね。経験を積むと、その先のことも予想しやすくなるからね。」

 でも。自分の経験、特にうまくいった過去の栄光を基に、「私流はこのやり方!」と決めてかかり、時代が変わろうが、社会構成が変わろうが、新しい研究結果で常識が変わろうが、決して自分流を変えない…それは、私も注意しないといけないですが、経験者として戒めるべきところ。本当に、生活のあちこちに、反省材料というものは隠れているものですね。

 仕事でも最近そんなことがありました。コロナ禍が収束に向かいだし、そろそろ出張の話が持ち上がりました。私自身はもう何年も顧問をしている企業さんへ、当社の若手パートナーさんと、一緒に行くことになりました。私は、今まで通っていた交通機関の方法を、迷うことなく「こういう経路で行きましょう」と、若手パートナーさんに言ったところ、「この経路の方が、先方が車で送迎してくださる時間が短くなるし、私たちのトータルの乗車時間もそんなに変わらないのではないでしょうか?」と、別経路を提案され、何の見直しもしようとしなかった自分が、ちょっと恥ずかしくなりました。

 決して毎回変えないといけない、と言っているわけではないのですが、当り前と思っていること、慣れていることこそ、「何のためにそれをするのか」「その方法で本当に良いのか」疑問に思い、見直すことが大切ですよね。考え直しても、やっぱりそれがベストならそれでいいのです。考え直すプロセスが入ると、お仕事が丁寧になりますものね。

 「另眼相看:リン・イェン・シァン・カン」。「另(レイ)」という漢字は「それ以外の」という意味ですね。別の目で見る、ということ。経験を積むと、あるシーンに出くわした時、「あ、これはこのパターンだな」と読める。でも「本当にこれで良いのか?別の考え方はないか?」と、視点や角度を変えてみる。違った目でみる。これは本当に大切です。いろんな組織や社会の中で、年長者側に立つことが増えてきた今だからこそ、特に気を付けたい!そんな11月の始まりです!

 

另眼想看 ‌‌[ling4 yan3 xiang1 kan4]‌ ‌2021/11/1  




306.見逃さない力

 先週金曜日、当社が主催する中小企業診断士のオンラインチーム、「ちょっとITプロジェクト」の10月度勉強会でした。大体毎月、色んなパートナーさんに講師をしていただき、見聞を広めたり、各パートナーさんの得意分野を認識したり、という場にしています。が、今月は久々に私が講師に。先日まで長期にわたり受講していた、認定支援機関の研修のレポートをしておりました。

 認定支援機関となるための要件には、個人・法人・資格別で色々あるのですが、私たち中小企業診断士に必要とされるスキル、中小企業診断士が普段の業務で使う知識と非常に親和性が高く、周囲の中小企業診断士の中には、認定支援機関の資格を保持されている方も沢山おります。

 勉強会そのものは概論だったのですが、「次回さらに深堀して勉強する、となると、何に興味があるか?」と参加メンバーに聞いたところ、どうやって隠れた問題を見逃さず発見するか、という意見がありました。確かに、経営状況が宜しくない企業の経営者様は何となく悪化を感じられながら、具体的に把握されず、どのレベルまで大変になっているのか、どのレベルでどんな手を打たないといけないか、というシミュレーションができておられないことが多いです。それは単にスキルの問題でなく、日常の業務の忙しさや普段の意識のポイントに影響されます。

 ここで私たちに求められるのは、「ちょっとしたこと」「よくあること」「これは大変!ということ」を、整理し、適切に明示できる力のように思います。特に、今はコロナ禍で全体に落ち込んだ業界がある中、「みんな大変だからまあ、大丈夫」で済まされるのか、それとも今すぐ何かしないと!という状況なのか、しっかり見極めるお手伝いをしないと!と、月曜日からキモチを引き締めています。「非同小可:フェイ・トン・シャオ・クー」軽視できない重大なこと、という意味です。下手に心配を煽るようなことをせず、でも、冷静に、客観的に、分かりやすく、を心がけて、今週もがんばります!

  非同小可 ‌‌[fei1 tong2 xiao3 ke3]‌ ‌2021/10/25





305.アウトソースだけではできないこと

 経営資源に限界がある中小企業さんに対しては、限られた人材や経営資源を本業に集中させるために、総務部門や経理部門など、一般的な知識で対応可能なことや、逆に専門性の高い一時的な仕事については外部にアウトソースされることをお勧めすることがあります。そうすることで、経営資源の分配にメリハリがつけられ、なんでもできる優秀な社員がこき使われることなく、最適な状態に近くなる…のですが、絶対、ではありません。

 経営コンサルタントとして、ある会社さんの顧問になった場合、定期的に事務面や管理面で社員教育の講師を任されることがあります。それはそれで、大変ありがたいですし、私も勉強になるのですが、気を付けていただきたいことがあります。アウトソースしっぱなし、ではいけない、ということ。

 もともと時間も人も足りないから、アウトソースしているのは分かっているのです。だからといって、一旦任せたら一切顔も見せない、報告も聞かない、というのは、ちょっと黄色信号。アウトソース先だって、人間です。大変だから、その部分を業務委託で受けるわけですが、コンサルタントはあくまで、自分がいなくても会社がうまく回るような仕組みを創れるよう、助言したりトレーニングしたりする役目。だとすると、私がいないと回らないような状況は作ってはいけないのです。あくまで「企業様が自立的に」できるようになること、これが主眼です。

 でも長い期間、目の前の忙しい業務と片付けていると、人にも頼りたくなりますね。一方、人は相手に優しくされたり、親切だったり、面倒みよく見てもらえると、その人に報いたくなるものです。会社に入って教えてもらったことも、しっかり覚えてられるのです。新しい仕事も、一度センパイがやって見せてくださると、自分も「よし!」と言う気になりますが、さらっと説明だけいただいて「後はよろしく」と言われると、「う~ん」と、やりきれない思いにもなります。やっぱり人は「優しさ」には弱いです。だから、優しさを仕事でも発揮しましょう。「熱心腸;ルー・シン・チャン」世話好き、親切で面倒見が良い人のこと。アウトソースの力を借りながら、頼り切らず、自分の優しさも大切にする。難しいことですが、これはできる人とできない人で、差が大きいかも!!  

热心肠 ‌‌[re4 xin1 chang4]‌ ‌2021/10/18



304. 白黒はっきりさせてしまいたいけど

 世の中、データ化が進み、これまでの人間の行動をデータに記録し、それを分析して行動パターンを作り、それを人ではなく、AI等が制御できるようになってきました。これにより、簡単な作業、人ではなかなか大変だった重労働も、反復が多いもの、パターン化しやすいものから自動化・ロボット化が容易にでき、人間がやるべき仕事が減っていく…なんて、よく言われていますが、本当にそうでしょうか?

 企業様の業務コンサルティングを行っていると、「本来やるべき業務や役割が、目の前の煩雑な雑用によってなかなかできない!」という方、管理職でも、一般職の方でも、よく見受けられます。こういった方々にとって、業務の自動化は仕事を増やすでしょうか?それとも減らすことになるのでしょうか?もともと与えられた業務や役割、というのが、今後の新しい企画だったり、現在の仕事のやり方の変革、といったものであり、じっくり考える時間が雑用に阻害されている!!と思われている方なら、雑用は自動化でき、より本らの事業に集中できる、仕事が増やせる!と考えるでしょう。

 会社も社員も、十人十色。経営改善のセオリーは多くの会社に共通して当てはめられることもありますが、経営改善の論点や視点は実に多方面から攻めていくもの。なので、多様な企業様の経営改善に、同じようなプログラム、マニュアル化した改善指南は、なかなかピタッと来ないのです。AIが扱うような膨大なデータも、多くの中から「傾向」を抽出するので、「一般的」から弾かれるデータは沢山あることでしょう。とすると…。やはり自分の、そして自社の目標は、オリジナルのものを考えなければならず、それも一朝一夕には達成しないのです。

 これはいい、これはダメと、すぐに決めてしまった方が、キモチは楽です。でも、経営って、そんな簡単なものではありませんよね。オリジナルの目標を据えたら、あとは嵐が来るかもしれないし、思ったように進まないこと、意外とスムーズにいくこと、色々あるでしょう。長い道のり、休憩なしに目標に向かって走るのは大変なので、短期的な目標も立てるわけです。それが単年度の予算だったり、人事の目標管理だったり。方法は変えてもいいでしょう。でも大前提となる目標を見失わないように、見える範囲のところに、見える小さい目標を据える、そして安心したり、ちょっと休憩したり、次に挽回を目指したり。そんな、「里程碑;リー・チャン・ベイ」…一里塚、を、社員の皆さんに示していきましょう。皆が、何かウダウダ・ガタガタがあっても、最終的には同じ方向に向かえるように。

  

里程碑 ‌‌[li3 cheng2 bei1]‌ ‌2021/10/11



303. 認定支援機関の研修を終えて

 認定支援機関になるための理論研修、足かけ4か月、合計120時間に及ぶ内容でしたが、無事先週で修了しました。9割出席しないと修了が認められないのですが、一度家庭の事情(!)で2時間遅刻をしたものの、それ以外、なんとか出席できました。試験の結果はまだですが、とにかくやることは尽くしました。

 120時間の講義や演習の間、お世話になった先生方は、約20名、皆さま経験が豊富でおられ、説得力とリアリティに溢れていました。初めて知ることに触れたり、私が知っていることや経験したことも、キレイに整理できたり、本当にありがたい内容でした。その中で、複数の先生方が仰っていることに幾つか共通点がありました。表現する言葉は違うけれど、このような感じです。

  • 経営者との信頼関係が大切

  • 型にはめない

  • 泥臭い計画で

  

 認定支援機関は、最近では補助金申請の支援等でも活躍の場が多く、今回の受講者の中でも、ここを目指して応募されている方が多かったようです。(私の感覚ですが…)でも、もともとは金融支援を得るための計画策定の資格、少なくとも資金に心配がないような企業様は対象ではありません。そのような状況であれば、あまり他人にも言いたくない、と思うのが普通でしょう。

 それでも私たちを信頼いただいて、情報を開示していただかないといけないのですから、まずは話していても安心していただけ、信頼していただけるようにならないと、と、再認識した次第です。

 常に気を付けていることではありますが、「自分が一番正しい」という口ぶりになっていないか、威圧的な態度ではないか、「ちょっと聞いて~」と言ってもらえるような姿勢か。「喫定心丸:チー・ディン・シン・ワン」「吃(喫)」は食べる、「定心丸」は精神安定剤。つまり、安定剤を飲む、安心する、ということ。言葉遣いや態度もそうですが、これからももっと勉強し、経験も積んで、「話したら安心できる」サービス提供ができるよう、努力します!今週もがんばりましょう!!

  

吃定心丸 ‌‌[chi1 ding4 xin1 wan2 ]‌ ‌2021/10/4



302. ちょっとした力


 コンサルタントを目指し、中小企業診断士の試験勉強をし始めたころから、「試験に合格したら、次はどうやって仕事を獲得していくんだろうか?『私はこんなお手伝いができます。〇円で助けます。困った人、いますか~?』と宣伝して、果たして手を上げる人や会社がいるのか?」と、考えておりました。また、「そもそも、経営が順調で、資金も豊富な会社はコンサルタントを必要としない。コンサルタントが必要な会社は、お金で困っていることが多い、するとサポートをしても対価を請求するのは難しい?」と、どちらかというと商社時代に色々叩きこまれた私としては、民間ベースで事業を行うことをずっと考えていました。

 果たして、中小企業診断士試験に合格し、3度の実務補習を経て経済産業大臣登録となった後、直後はシンガポールで企業したり、その後上海の京都府の機関でボランティアをしたり、と、面白い横道を経て帰国後日本で独立し、他の診断士の皆さんと繋がるにつれ、公的支援のお仕事の多いことや、サポートの有り方の多様なことに気づかされます。さらに、自分も起業したり、パートナーに業務を委託して委託料(や、源泉税)を支払う側になって、会社員や一人だけでやっていた頃には経験もしなかったことも実感できるようになり、年齢とともに経験も蓄積できてきました。

 そこで気づいたのは、ほんの少しの改善で会社は大きく動く、ということ。でもその小さな改善だって、「今の方法を変えること」「考え方や見方を変えること」「会社の雰囲気を変えること」は簡単ではなく、一歩踏み出すのに一緒に走ることこそが、多くの会社で求められている、そんなことでした。先週のコラムでも、はじめの一歩を一緒に踏み出すことを書いていますが、企業さんにとっても、コンサルタントにとっても、そこがとても大事なポイントで、(経験的に)若いコンサルタントは、習ったことをできるだけ企業さんに伝えたい、教えたい!といきり立ってしまうのですが、そんな教科書情報は、忙しい企業さんには迷惑なのだ、ということも少しずつ実感するようになりました。

 では、中小企業診断士になるために勉強した膨大な知識はどこで使うのか?それは総合力として、とても大切。なぜなら、ちょっとした力を添えるために、その企業さんのもっとも手を貸してほしいところを察知し、ちょうどよい程度にサポートする、その結果、長いお付き合いができるような関係になるには、ITだけでも、財務だけでも、人事だけでも、営業だけでもなく、総合的に、時には遠くから、時には近くでよく見て判断することが必要だからです。そんな「一臂之力;イー・ビー・ジー・リー」、ちょっとした力、少しの手助けができるよう、今週も研修でしっかり勉強してまいります!!

  

一臂之力 ‌‌[yi1 bi4 zhi1 li4 ]‌ ‌2021/9/27




301.初めの一歩は、ちょいと背伸びぐらいで



 新しい顧問先で、また多くの管理職の皆さんと、一緒に会議に臨んでいます。その時に、やはり気になるのは、皆さんのスキルや経験、レベルの差です。大企業でも副業や転職が増えてきましたし、経験者を中途採用する機会も増えてきました。中堅中小企業なら、なおさら中途採用も多くなります。そうすると、どんなことは前職でやっていて、どんなことなら聴けば分かるのか、どんなことは説明されても全くわからないのか…個人によって、その差があまりに大きい。今回の会社さんに限らず、中堅・中小さんやITベンチャーでの特色といっていいかもしれません。しかも、外国出身スタッフや、異業種出身者も入り混じっているような「高度なダイバーシティ」を実現されている会社さんなら、異文化を受け入れることにお慣れかもしれませんが、地元の社員が中心で、経験者だし、自分より年も上だから、なんだか「どこまで分かってるんですか?」って、日本人同士だと聞きづらいこともあります…よね。

 コンサルティングに入ると、そういったレベルの差には、細かく注意するようにしています。分かっていて適当にやる人もいれば、一生懸命なんだけれど、いまいち理解せず進めておられる方も。そして互いに突っ込まない。これは少し不健全な組織です。今、コンサルタントの私が入って、それらが少し解消されたとしても、またすぐに新しいメンバーが管理職となって入社されたり、昇進されてきます。その時にまた、同じような説明が必要になるでしょうか?

 「何となく違うな…」「でも指摘するのもな~」なんて思いながら、突っ込むタイミングを逸してしまっていると、会社としては大きなリスクが待っています!!「分かると思って話していたのに~」「できると思ったから任せたのに~」といった事態を招いてしまうのです。それを回避するには…正直に分かりません♪と言える雰囲気を創ること。無理にできないことをさせても、当人もストレスですし、会社にとっても良いことはありません。

「趕鴨子上架;ガン・ヤーズ・シャン・ジィア」アヒルに止まり木に留まらせる、無理にできないことをさせる、ということ。経営者の皆さんは、社員の皆さんにできるだけレベルの高い仕事をしてほしい!と思われていますが、現在の能力やキャパシティに合った教育やトレーニング(OJT含む)でないと、却って組織は不協和音やストレスの場となってしまいます。アヒルさんが怖がって鳴くのではなく、地に足付けて、自分より、まずはちょっと背伸びしたところに目を向け、アクションしてもらえるよう、経営者の皆さんと一緒に取り組んでいきたいと思います!

  

赶鸭子上架 ‌‌[gan3 ya1 zi shang4 jia4 ]‌ ‌2021/9/20