決まり文句じゃ…

Post date: Oct 26, 2015 1:38:38 AM

先週は公的機関のスポット経営相談の他、弊社事業の関係でパートナー企業さんと打合せをしたり、九州出張にも行ったりしました。公的相談であれ、民間事業であれ、私達に求められているものは何なのだろうと、改めて考えてみると、専門的な知識や専門家と言えるような過去の経験(も、大事なんですが)に留まらず、現在にどこまでキャッチアップしているか、現在の社会の流れや実状の動きを、どこまで積極的に、どこまで広範囲に取り込んでいるか、なのかな…と、思いました。

中小企業診断士の試験では、あまりに科目が多くて範囲が広く、二次試験に面接まであり、さらに5年で更新の際も実務従事や更新研修を受けていることが条件になっている、多少メンドウクサイ資格でもあります。だから、合格して登録してしまうと(その前に3度の実務補習もあるのですが…)コンサルタントという「伯」が付いたと勘違いしてしまい、それまでの経験値に頼ってしまうことが多くなるのではないか…と考えてしまいます。

飽く迄これは自分への戒めと思って書いております。特に子育てをしていると良く分かるんですが、子供は「○○しなさい」と言った大人が、きちんと「○○している」かどうか、矛盾がないか、確かめたがります。幼稚園や小学校低学年ぐらいまでは、何でも「はい!」だったのが、(それは素直だったのではなくて、そういうリズムになっていただけ…なのかも!!)小学校中学年から高学年にもなると、だんだんと言葉の意味をしっかり理解しようとします。すると、この大人が自分に向かって言っていること、それを自分もやっていないのに、何が命令だ!!という思考回路で反抗へと向かったりするのです。

“自分はもうやってきた、だからやらない。既に既知になっていること、だから疑わない”、では、進歩がないどころか退化が進んでしまいます。また、いろんな業種の企業経営者さまに対しても、アドバイスすることが(もちろん、基本的な要素は同じなので、ある程度そうなることは否めないのですが…)ワンパターン化し、所謂「お役所ことば」「決まり文句化」してしまうのです。

もちろん、経営管理上、大事なポイントはどの企業にも言える事だったりするのですが、ただの慣れあいや、悪い意味での「効率化」にならないよう、日々新しいものに目を向け、関心を示して頭を活性化しておかないと…と思っています。中国語では「官僚のことば・きまり文句を言う」を「打官腔(ダー・グワン・チィアン)」と言います。官僚のことばが「官腔」で、「~する」を表す動詞が「打」です。基本を大事にしながら、いつも新しいものに接して、刺激を受け続ける若者脳のコンサルタントでいられるよう、今週も頑張りたいと思います。

打官腔 [da3 guan1 qiang1]