目標はシンプルに、交渉は粘り強く

Post date: Mar 7, 2016 5:27:08 AM

先週は日本・中国企業さんそれぞれに商談がありました。チアーマンサポートの基本事業は、もちろん中小企業様向けの経営サポート・サービスなのですが、自社のコンサルティング能力及びビジネス感覚向上のため、また、コンサルタントとクライアントという関係以外にも、ビジネス創造における協業者と言う関係でも企業様とお付き合いするため、得意分野を活かしたビジネス創造に日々挑戦しております。

そんな中、特に国際ビジネスをする上で改めて気づかされることがあります。今回は我慢強い交渉について。日本人は交渉が苦手…というか、交渉になると逃げ腰になりがちです。新しい市場で新しいパートナーと新しいビジネスをやるぞ!!という意気込みは良いのですが、実際に詳細を詰めて行くに当たり、パートナーと100%意見が初めから同じということは、ほぼあり得ません。なので当然自社にとって絶対譲れないところ、方針などを明確にして、相手と話し合い、上手く交渉していくことが求められます。

しかし…。日本人は時に交渉をケンカや争いごとと取り違えてしまい、その交渉を良い方に持って行く努力よりも、早く終わらせることにエネルギーを費やしてしまいます。息も詰まるような駆け引きの緊張感が続くこと、これは大陸的な国家では遊び感覚とでも言う位、初めに落とし処を持って交渉に臨み、あわよくば自分にとってより有利な方に進むよう、あの手この手を使って条件を引き上げてきます。一方、相手の発言と自分達の条件がかけ離れると、そのギャップを埋める話しあいは、まるで喧嘩だ!!早くどっちかが引かないと!!と思ってしまうのが日本人(皆ではないけれど)。だから発言も、自社意見「やりたい」の一点張りか、「ここは一歩下がって…」と、相手の言うことを飲むか、交渉の時間・交渉でやりとりする言葉が極端に少ないと私は思います。

話をこじらせたくない、という日本人の気質からこうなるんでしょうか。でも、案外自分達のやりたいことの優先順位さえ決めれば、あとは腹が定まった者の方が勝つような気がします。交渉は、我慢や忍耐力が必要ですが、やりたいことを実現するため、という極めてシンプルな目的の為にあるような気がします。艰苦朴素(艱苦朴素:ジィエン・クー・プー・スー)苦労に耐えて、質素に粛々と頑張る、ということですが、日本人ワーカーは後者の「粛々」には慣れているのですが、交渉の粘りは(私も含め)もうちょっと頑張りたいところですね。決して怒ったり気を荒立てるのではなく、目的の為に、相手とじっくり話し合うこと。これに強くなれば、国際ビジネスが非常に楽しく展開できそうな気がします。「苦労に耐えて」とはいうものの、ですが!!

艰苦朴素 [jian1 ku3 pu3 su4 ]