山と水を愛せよ

Post date: Aug 29, 2016 2:21:41 AM

先週はお休みを頂いておりました。ちょうど東日本では台風だったようですが、私がおりました西日本では、台風に影響を受けているのか異様な暑さはあったものの、雨に降られることなく、東京まで戻ってきました。

実家の帰省に少し旅行をくっつけて、国宝姫路城と世界遺産の広島の宮島・厳島神社、そして呉の大和ミュージアムに行ってまいりました。青空に高くそびえる白鷺城こと、姫路城も、海の中に神様をまつった厳島神社も、そして時代はかなり後になりますが戦艦大和も、重機も(大和の時はありますね)コンピューターもない時代に、壮大な構想、綿密な計算、地道な労力の積み重ねで、こんなに大きなものを、しかも今まで残るものを創られた、という古の人々に、尊敬の念を抱かずにはいられません。その一方で、もの事の基本は、何事も、そしていつの時代も同じである、ということも再確認できました。国を治めるために、という一大理念があって、そこに向かうために何をするのか、お城や神社を建てるのか、相手は誰で、それに対応するためにどんな機能を付けるのか、それを実現するために、どんなな体制で、いくらの予算で、どんな材料・スケジュールで進めるのか…。まるで経営管理ですよね。

こうやって創られたものを見て感動する一方、自然美しい瀬戸内海や、まだまだ緑の中を行く電車に揺られながら心も洗われました。自然の山や水は、人間の気持ちを癒してくれるものですが、そこから学べる事もあります。「仁者爱山,智者爱水(仁者愛山、智者愛水)レン・ジャ・アイ・シャン、ジー・ジャ・アイ・シュイ」、仁徳のある人は山を愛し、賢明な人は水を愛する、という中国のことばです。このときの山は静かで泰然としているもの、些細な事で動じない、ということを、水は時代の流れや変化に従って、動的かつ臨機応変に行動することを意味しています。これも、無理やり経営管理に当てはめると(いや、案外無理やりでもなく、結構すんなり?)、山は何があっても変わらない経営理念を表し、水は日々の仕事と流れに合わせるイノベーションといったところでしょうか。

古典から学ぶことは、本当に多い…ということばは少し軽いですね。深みがありますよね。夏休み、山と水と、そして大きなプロジェクトの産物を見ることができ、キモチもリフレッシュしました。新学期9月からもがんばりましょう!

仁者爱山,智者爱水 [ren2 zhe3 ai4 shan1 zhi4 zhe3 ai4 shui3]