新鮮なモノを食べましょう!

Post date: Sep 22, 2014 11:39:24 AM

先週、このコラムを更新していませんでした。なんでかな~と、カレンダーを見てみると、敬老の日で祝日。と、いうことで、敬老の「老」の字に因んだことを少し書いてみます。

日本語で「老」が示す意味は…ほぼ「年齢が大きい」という意味に集約されています。一方中国語の場合の意味は非常に広汎。基本的には時間的に長い、大きい、という意味なのですが、日本語のイメージと違うのは、「経験豊富」とか、「年齢を重ねた方への尊敬」のニュアンスも込められているからでしょう。例えば、「○○さん」の「さん」にあたる部分で、「老○○」というように。

年齢を表す以外にも、形容詞の度合いを増幅する副詞的にも使われ、「非常に(形容詞)」という意味にもなりますし、繰返しを意味するときも「老地方(いつもの場所)」と表現したりします。ちょっと意外なのが、一番上の子を意味する「老大」、二番目の子を意味する「老二」など、小さい子供に対しても「老」の字を使うことです。

さて、「老」の字の意味を広げておいて、また戻します。今日ご紹介するのは日本語と同じ「老」が「古臭い」という、マイナスイメージを持つ「吃老本」ということばです。「吃」とは「喫」の簡略体で、「食べる」の意。この場合の「本」は中国語で「成本」等と表現される原価や元手、という意味ですが、昔取った杵柄だけで食べていく、新たに勉強したり学んだりすることを怠る、ということを意味します。

私自身「吃老本」の反省をしたのが、シンガポールに二年住んだ時の事。そこでは中国語も英語も公用語なので、私はどちらかで会話に詰まるともう片方へ、と逃げていました。そのため、今まで勉強してきた英語と中国語以上のものを、何一つ会得できなかったのです。これが上海に引っ越すことになった時、一番残念で、悔しい思いをしたこと。そこで上海に移ると直ぐに英語と中国語を習い、外国語の奥深さを改めて感じていました。

中小企業診断士の資格も5年で更新するときには、実務を一定時間以上こなしていることと、更新研修を5回受講していることが求められますが、やはり、時は流れ、人も社会も変わっていきます。確かに受験勉強は大変でしたが、合格したら終わりでないな…というのは今も感じますし、多分どの職業でもそうなのだと思います。

もちろん、年を重ねれば、記憶力も落ちます。でも、学ぶ姿勢を止めると、以前覚えた知識も劣化するし、ボロボロと頭の中から落ちて行ってしまうような気がするのです。最近また少し勉強していることがあるのですが、正直できるかどうか不安です。でもやっぱり、他人(家族も含め!)に「がんばろう!」という立場の私が上を目指すことを止めたらいけないかな…と、色んな方々に刺激をいただきつつ、考える次第です。うん、やっぱり、やらないと!ですね。ぼちぼちでも良いから。

吃老本 [chi1 lao3 ben3]